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| 159-衆-予算委員会第三分科会-1号 平成16年03月01日 |
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○笠分科員 川口大臣、逢沢副大臣、どうもお疲れさまでございます。
私も、きょう初めて川口大臣には質問の機会となるわけでございますけれども、一昨日まで四日間にわたって行われました六カ国協議、これについてと、今後の拉致問題を含む日朝交渉の行方等について質問させていただきたいと思います。
まずは六者協議についてなんですけれども、北朝鮮側が突然文書の修正を求めるなどして混乱した場面もあったわけでございますけれども、この協議では、北朝鮮の核放棄も、そして拉致問題についても新たな進展というものはなかったというような形での閉会になったように受けとめております。共同文書すら採択ができなかった今回の六者協議は、私の目から見ますと、具体的な進んだところ、成果というものはなかったんじゃないかと思っているところでございます。
先ほど大臣は私どもの同僚議員の質問に対して、一歩前進だと評価されるようなお話をされたわけでございますけれども、具体的にどこがどういう形で、何が前進ということになったのかをまずお伺いしたいと思います。
○川口国務大臣 これにつきまして、一歩前進ということを先ほど申し上げたということでございます。
それで、何をもって一歩前進かということですけれども、朝鮮半島の非核化ということが関係者の中で目標であるということで確認をされたというのが一つでございます。
それから、我が国として、俗にCVIDと最近言われておりますけれども、完全な、検証可能な、そして非可逆的な核の廃棄、CVIDということにつきまして、これが重要だということで、多くの参加者からそういうふうに意見が表明をされたことについて、これも一歩前進であるというふうに思っております。
それから三つ目に、議長のステートメントで、声明で、「調整された措置」というふうに書かれているわけでございます。これは何かということですが、核問題、これについての取り組みをそういう形で進めていきましょうということで意見の一致を見たということは、これも一歩前進の中に入ると思っています。
さらに、今後の進展につきまして、六月末に第三回を開きましょうということがありました。それから、作業部会を設置しましょうということがございました。そういった点について認識の一致があったということですし、これは北朝鮮もその後、声明だったと思いますが、出しまして、そういうことにも合意したんだということも、北朝鮮自身がそういうことを言っておりますけれども、そういった手続面における制度化、進め方についての制度化、これも一歩前進のうちに入ると思っております。
明るい話ばかりかというと、今後、難しい問題は幾つも残っているわけです。先ほど、重要だというふうに認識をされたと申し上げました、完全で検証可能な、非可逆的な核廃棄ということについても、では、その内容が、対象が何か。例えば平和的な利用、これについて、含むか含まないか、濃縮ウランはどうかとか、いろいろな問題について今後詰めていかなければならないということで、厳しい問題が今後まだまだあると思います。これは、六者間での連携、特に日米韓の三カ国の連携をしながら、全力を挙げて取り組んでまいります。
○笠分科員 今の大臣のお話をお伺いいたしておりまして、ちょっと拉致の問題はおいておきまして、まさしくこの核の問題について、今回の声明の中では、核兵器のない朝鮮半島の実現ということが盛り込まれているわけでございますけれども、これはたしか前回、去年八月でしたか、この六者協議のときには朝鮮半島の非核化というような文言で盛り込まれていたと思うんですけれども、これは、とりようによっては、今回のこの核兵器のないという文言は、北朝鮮の核の平和利用を認めたとも受け取られかねない。ちょっと私としては後退した表現ではないかなというふうに感じるところがあるんですけれども、いかがでしょうか。
○川口国務大臣 朝鮮半島の非核化ということが共通の目標であるということは認識をされているわけでございます。その具体的な内容について、これは今後引き続き議論が行われていく。先ほど、その対象が一つの実質的な問題として残っているというふうに申しましたけれども、それはまさに、それを含めて今後議論をされていくテーマ、問題であるということであります。
○笠分科員 先ほど大臣がおっしゃいました、核問題に対処すべく調整された措置、このことを盛り込んだことが一歩前進だということをおっしゃいましたけれども、よくわからないんですね。国際的な会議の場合、こうした声明などというものは、外交文言というか、そういうわかりにくい言葉というのが往々にして使われるものでございますけれども、これも、一目、一見読んだだけでは何がどう決まったのかがわかりにくい。ぜひとも大臣に、核問題に対処すべく調整された措置というものが、ちょっと先ほどの説明ではわかりにくかったので、具体的に説明をしていただけるでしょうか。
○川口国務大臣 調整された措置、英語でコーディネーテッド・ステップスという言葉になっていますけれども、これは北朝鮮が、先ほどの、完全な、非可逆的な、検証可能な核の廃棄、これを行う、そういう前提のもと、そういうコミットメントをするということを前提にいたしまして、核問題を中心といたしました北朝鮮の問題の包括的な、迅速な解決のために、関係者が、すなわち関係六者ですけれども、それぞれが調整された形で措置をとっていくということを言っているというのが日本の理解でございます。
では、それぞれ何に対して何をやっていくのかということについてわからないではないかというふうに言われるかと思いますけれども、それは、今の段階で決まっているということではございませんで、設置が決まった作業部会の場や、次回以降の六者会談の中でその具体的な中身というのは決まっていくということであります。
北朝鮮がずっと言っていたことが、同時一括妥結案ということを、同時性ということを言っていたわけですが、それに対して調整された措置ということで、六者がそれでいいということになったということは意味があるということだと思います。
○笠分科員 つまり、これについての具体的な各国間における共通の認識というものは、今後の作業部会の中で恐らくは検討をされるということなんでしょうけれども、この作業部会ですね、この役割というものは、例えば、ここにおいて、先ほど申し上げましたような、核が、平和的な利用のことまで含めてその放棄を迫っていくというような認識に、各国が共通認識をそこのテーブルの中でしっかりと持つというところまで、例えば作業部会で詰めていくことになるのか、この位置づけというものについてお伺いいたします。
○川口国務大臣 作業部会の位置づけですけれども、これはさらにその次の六者会談の準備のためということであります。それで、何を作業部会で検討するのかということについては、今の段階で決まっているものはなくて、これを今後外交チャネルで、外交当局間で話をしていって決めていこうということになっているわけです。
それで、日本の立場として、これはもうずっと申し上げていることですけれども、日本の基本的な立場というのは、完全な、検証可能な、非可逆的な核の廃棄、これを求めるというのが基本的な立場であります。そして、その基本的な考え方のもとで、次の六者会談を実りのあるものにしていくために積極的に努力をしていきたいというふうに考えています。
○笠分科員 とすれば、この作業部会というもので何らかの、今後、日本としてもしっかりと核の問題を含めて、何を取り上げるかということについて、当然、主張をなされていくわけだと思います。ということは、これは次回の六者協議を開くための環境を当然整えていく場だと認識をするわけでございますけれども、ここで何かがまとまらなければ六者協議が開かれない、そういった拘束力のあるものではないということでよろしいのでしょうか。
○逢沢副大臣 今の御質問にお答えをいたすわけでございますが、次の六者協議は六月末までに北京で開こう、このことは、さきの六者会合、六カ国協議で決定をされたわけであります。三回目の六者会談をより実り多いものにするために作業部会を設置された、そういう側面が非常に強いということも率直に申し上げておきたいと思います。今大臣が御答弁なされたように、作業部会によって、今現在は、何をどのように具体的に協議をするか、具体的に次の三回目に向かって準備をするか、それは決まっていない。
外交チャンネルを通じて何をやっていくかということをこれから詰めていくわけでございますが、委員の質問にお答えをするとすれば、作業部会の議論がなかなか煮詰まらなかった、我々が期待するようなものにならなかった、あるいは、それぞれ六カ国の考え方にずれがある。だからといって、六月末に開くということを決めた三回目が延期になるでありますとか、あるいは、それが結果的に開けなかったということはないんだという合意はなされているものと承知をいたしております。
○笠分科員 私が今そのような話を申し上げたのは、やはり今実り多い第三回目にしたいということでございますけれども、何となく、見ておりますと、このまま行くとどうしても、北朝鮮のまさに安保理に対しての例えば採択がなされないようにとか、時間稼ぎのような、一歩見方を変えると、協議とも受け取られかねないような側面があるんではないかということで、やはりもう次あたりはしっかりと、また先延ばしということがないように、ぜひ我が国としてもそうした意味でのリーダーシップを発揮していただきたいなということをあえて申し上げさせていただきたいと思います。
ところで、今回この六者協議の機会を利用して、日朝間の交渉を、きょうこのいただいた資料によりますと、二国間の交渉についてもいろいろと踏み込んだ話し合いがなされたというような、相当じっくりと率直なやりとりを行ったというようなことが、この「概要と評価」の中で示されているわけでございます。
薮中局長から当然大臣も報告を受けていると思われますけれども、けさですか、自民党の安倍幹事長に対して薮中局長が報告をされた後に、これについて、前回の平壌におきます政府間協議のときよりも北朝鮮側が非常に軟化しているというようなことをおっしゃったようなんですけれども、私この軟化というのがちょっと一つわからないんですけれども、どういうことをとらえて、大臣に対しての御報告の中にもそのようなお話があったわけでしょうか。
○川口国務大臣 薮中局長がどういう意味で軟化というふうに安倍幹事長に申し上げたのか、それについては私は直接薮中局長から聞いておりませんので、こういうことでしょうと申し上げかねるところがありますけれども、私なりに思いましたこととしては、前回日朝の二国間会談をやりましたときには、外為法が国会を通過した二日後であるということで、非常に会談の雰囲気としては厳しいものであったということでございました。日本は、ちょっと具体的な言葉遣いは忘れましたが、力をもって問題を解決しようとするのかというような表現があったということでございます。
それで、今回の会合につきましては、これは非常に冷静に落ち着いた雰囲気の中で両方しっかりそれぞれの立場を述べ合ったということは変わりありませんけれども、雰囲気としては非常に冷静なものであった、また真剣なものであったというふうに聞いております。そういった雰囲気の差を言ったのかなと、今先生の御質問を伺いながら思っておりました。
○笠分科員 きょうはちょっといろいろと忙しくて薮中局長の方はこちらにおいでになれないということであるわけでございますけれども、大臣の受けられた報告の中で、北朝鮮側のその真剣さですね、例えばどういうところからそういう感じを持たれたんでしょうか。
○川口国務大臣 具体的な言葉遣いということではありませんけれども、話すべきテーマといいますか、問題がかなり広いことであったわけですけれども、それについて常に、別に席を立つわけでもなし、声を荒げるということでもなく、問題にきちんと冷静に北朝鮮の立場を主張したということであったというふうに聞いています。
○笠分科員 そうした延長線上で、報道されているところでは、次回のこの日朝の政府間レベルでの協議というものが今月じゅうにも、中旬か下旬かわかりませんけれども、行われるのではないかというようなことが報じられているわけですけれども、この次回の協議についての見通しについて、具体的にお聞かせください。
○川口国務大臣 これにつきまして、今回の北京での会合の際に、二十五日、最初の日ですけれども、北朝鮮と直接に一時間以上の会談を行った、八十分間にわたって行ったということであって、金桂冠副相との間で率直なやりとりを行ったわけでございます。それで、その後、繰り返し引き続きこの問題について北朝鮮側から日朝の二国間の会談、話し合いを持つということについて同意をするという旨の表明があったということでございます。
具体的にいつかということについては、我が方としてはできるだけ早い方がいいということで申し入れをいたしました。これに対して金桂冠副相は、本国に伝えて、そしてしかるべきルートで返答をするということを言っているわけでございます。
北朝鮮が早く責任のある態度でこれについて答えをもたらすということを強く求めたいと考えています。
○笠分科員 では確認ですけれども、まだその返事は来ていない、しかるべきルートというのがどういうルートなのかよくわかりませんけれども、そして今その返事をとりあえずは待っている状況、ボールは北朝鮮側にあるということでよろしいんでしょうか。
○川口国務大臣 そのとおりです。
○笠分科員 そして、この次回の二国間におきます政府間の交渉については、前回は薮中局長に加えて田中均審議官も同席をされたわけでございますけれども、これは、次もまた田中審議官が同席をされるということでしょうか。
○川口国務大臣 外交会談でだれが出るかということについては、例えば向こうのレベルといったことにもよりますので、会談の日程が決まっていない時点でだれがこれをやりますということを申し上げるというのは難しいというふうに思います。
ただ、申し上げられるのは、大体同じレベルで合わせるということでございますから、向こうで次官が出てくる、あるいは前回そうであったようなそういうレベルの人が出てくるということであれば、それは、前回と同じような陣容でということは十分にあり得るというふうに思いますが、今の時点で、決まった、それで決めますということではございません。
○笠分科員 先ほど大臣は、先月の平壌での交渉において、外為法の改正案も通って成立をしたことを受けて非常に厳しい中での会談であったというようなことの、私ども民主党も賛成してこの改正案が成立したわけでございますけれども、これについて一定の役割があったということで、そのことに私は評価をしていただいたように受け取っているわけでございますけれども、例えば、今後の状況を見きわめながらこの発動というものも考えていく、検討していく、そういうお考えはあるでしょうか。
○川口国務大臣 一つのツールであるというふうに申し上げたわけですけれども、日本として、対話と圧力という基本的な方針は持っています。今後、北朝鮮が事態を悪化させるようなことがある場合には、そのときに適切な対応方法を考えていくということでございます。
○笠分科員 もちろん政府としては対話と圧力ということを基本的な方針として今この北朝鮮の問題に臨んでおられるということですけれども、やはり、今状況を見るに、対話はもちろん大事です、これは本当に当たり前のことでしょう。しかし、圧力の部分をどうかけていくのかということが、まさに私は拉致問題を抱える中で、北朝鮮が妥協してくれば別ですけれども、譲歩の姿勢を見せない限りは、私自身としては、その圧力について、どういうものがあるのかということを常に真剣に考えていかなければいけない、そのように思っているわけでございますけれども、大臣としては、今現在、この対話と圧力のどちらに比重をかけていくべきとお考えなのか。私は、やはり圧力の方に重きを置くべきではないかと思っておるわけでございますけれども、いかがでしょうか。
○川口国務大臣 今はまさに対話が行われている最中であります。対話によって解決をしていきましょうということでみんな合意をしている、それを進めているということでございます。
北朝鮮からしかるべきルートでの回答というのを我々としては待っているということであると思います。
○笠分科員 それでは、北朝鮮側がいずれ回答してくるわけでしょうけれども、日朝の政府間レベルでの正式な協議という場で、これはやはり、例えば次回もまた余り目に見える一定の成果が見られなかった。つまり、五人の拉致被害者の方々の家族、これを一刻も早く日本に戻すというところがまずあるわけでございますけれども、具体的な成果というものをいつまで待ち続けるのか。あるいは、やはりその状況を見ながら圧力を強めていく、これはまさしく、やってみる前からなかなか言えないということもあるかもしれませんけれども、やはり毅然とした大臣の、外務大臣としての姿勢というものが求められていると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○川口国務大臣 対話と圧力というのが基本的な方針であるということを申し上げました。それをいつ、どのようにやっていくのかということについては、私はそれを事前に申し上げるべき話ではないと思います。それは、交渉をしていることでありますから、その交渉の状況に応じて適切に判断をしていくということであると思います。今は六者そろって対話をしているということであると考えております。
○笠分科員 私は、今回のこの六者協議も、いろいろな、さまざまな、これから核問題あるいは拉致問題、それぞれ解決をしていく経緯の一つなのかもしれませんけれども、まさに拉致被害者の、家族の不明を案じる気持ち、あるいは帰国を待つ方々、関係者を含めた方々のこの気持ちというものを考えるときに、やはり会議のたびの先送り、もちろん、ちょっとした前進はあった、一定の進歩はあった、進んでいるんだとおっしゃっていても、やはり目に見える成果というものを、これだけ時間がたちますと、やはり待たれているのではないかと思っているわけでございます。
非常に難しい交渉だとは思います。しかし、各国とも、そしてこの六者協議の場においても、国内的な政治課題をそれぞれ抱え、それぞれ事情もあると思います。しかし、拉致問題は、まさに日本の主権にかかわる、主権が侵された、決して許すことのできないこれは犯罪でありますから、ぜひ大臣には今後とも毅然とした姿勢を貫いていただきたい。
そして、そういうふうなことについて、やはりこれから目に見える形での日本の外交というもの、あともう一つ大事なことは、先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、わかりやすい説明というものがないとなかなかこれは国民の理解というものが得られない。一体政府は何をやっているんだというふうに受け取られてしまいかねない。そうしたことについて、今後の大臣自身の、当事者として、北朝鮮、特に拉致問題、これについての解決をしていく、もう本当に長い時間がたっていますから、ぜひ被害者の家族の方々へ、その決意を最後にお聞かせいただきたいと思います。
○川口国務大臣 拉致に遭われた被害者の方や、その御家族、関係者の方々のこの問題についてのお気持ちは、私は強く認識をいたしております。この解決のために全力投球をする所存でございます。
○笠分科員 最後に、ぜひ今の言葉どおりに、必ずやはり次の日朝の政府間レベルの協議でも、もし成果というものが、難しいかもしれないけれども、何かきちんとした、目に見える形でのわかりやすい、一歩前進したんだというものをきちんと北朝鮮から引き出す、そしてそれくらいの覚悟で、だらだらとだらだらとやるんじゃなくて、やはりこの圧力の部分、対話と同時に圧力の部分というものをしっかりと考えて、そして、私ども民主党といたしましても、そのためでありましたらしっかりと取り組んでまいりますので、ぜひともそのことを改めて繰り返し大臣にお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 |  |
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