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| 159-衆-文部科学委員会-15号 平成16年04月23日 |
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○笠委員 民主党の笠浩史でございます。大臣、どうも御苦労さまです。
私も、食育、給食のあり方、そういった点についてちょっと御質問をさせていただきたいと思うんです。
私も、三十年ちょっと前、初めて給食を食べたわけですけれども、当時は、よく学校で何の時間が一番楽しいかと言われれば、私もそうですけれども、ほとんどの友達が給食の時間だと。学校の先生を囲んで非常に楽しいひととき、給食を食べに学校に行っていたような記憶があるんです。
その中で、もともと給食というのは、貧しい、貧困な子供たちをどうしていくのかというような救済的な意味合いからスタートした制度であると理解をしているんですけれども、やはり、物が豊かになって、そしてどんどん時代が移り変わっていくに従って、給食の意義というのがかなり変わってきたんじゃないかと思うんですね。
例えば、みんなで一緒に食事をする、そしてその中で、当然ながら、いただきますと感謝をしてしっかりと食事をする、そして、ごちそうさまでした、そういったことが当たり前の時代でした。やはり食べ物に対する感謝の気持ち、あるいはそれをきちんと自分の口にするまでにどれだけの方々が手間暇をかけられているのか、あるいはその食材についてどういう方々がつくり上げられているのか、そうしたことを含めて、年間、大体、今で百八十時間から百九十時間でしょうか、本当にこれは授業と言ってもいいくらいの大事な場であると思うんですね。
それで、最初にお伺いをしたいんですけれども、大臣自身、給食の意義というもの、外国は選択制ですけれども、日本の場合は、小学校で給食が実施されているのは一〇〇%近い、これは数少ない、誇れる、物すごく大事にしていかないといけない制度であると私は理解をしているんですけれども、大臣、給食の意義というものについて、まずお考えをお聞かせいただければと思います。
○河村国務大臣 ほとんど、今、笠先生から学校給食への思いを語っていただいた、その中に意義が含まれているように私も感じながらお聞きをしておったのでありますが、おっしゃるように、学校給食は、確かに義務化ではありませんけれども、公立では、小学校では一〇〇%近くまで、ほとんどの学校がやっている状況ですね。それから中学校、義務教育段階において、中学校が七割弱という状況下にあります。そういうことで、子供たちも今学校給食を楽しみにしている状況になって、本当に普及をしてきておるわけであります。
ただ、これはしかし、学校の給食ですから、その中にはやはり教育的な意味というのも非常に含まれておる。特に、子供たちにバランスのとれた食事をさせる、とらせるということが非常に大事だということ。そして、食習慣をちゃんとつけさせるということ。そして、その中で、食事のマナーといいますか、ちゃんといただきますと言って、感謝の気持ちを込めて、その中には、食物をつくっている人たちへの思いとか、そしてきょうもちゃんと食事がとれますという思い、そういうものを込めた、そういうマナーをつけさせる。それからあと、食事が終わったら後片づけに参加をさせるとか、そういうことをきちっとさせる。そういうことで、協同、協調の精神もそういうところで身についていくだろうという期待がございます。そういう、特にしつけという面から、学校給食の意義というのは非常にあると思いますね。
それから同時に、地産地消からも言われますけれども、地域の産物であるということ、これをできるだけ重視しようという今動きでありますが、その中に日本の伝統的な食文化というものもあるんだ、こういうことも学んでもらいたい、こう思っております。
先ほど牧野先生とのやりとりの中でも申し上げたんですけれども、飽食の時代になってきて、食べることはもう大丈夫だからというような感じが一時、学校給食にもありました。学校給食をこの際廃止したらどうだという議論をする人もあったんですけれども、食の重要性を改めていろいろな方面から指摘されてみると、やはり学校給食においてその意義づけをちゃんとして、これもまた意義があるものだという国民的な意識というものが改めて起きてきた、こう思っております。
まさに、学校給食を中心として、食に関する指導をさらに充実していくことがこれからの子供たちにとって非常に意義のあることだ、こういう認識のもとに今回の法案を出させていただいておる、こういうことでございます。
○笠委員 そこで、今大臣がおっしゃった、今回この改正案を出されたという意義についてもあわせてお話があったわけですけれども、今、給食というものが、先般来の質疑の中でも出ていますけれども、自分の学校できちんと調理場を持ってやっているところから、あるいはセンター制、そして民間の委託といったところにまで、数々、それぞれ多様な形で運営をされているわけです。これは地方自治体の財政的な負担というものもございますから、なかなかすべての学校に、今、少子化の時代で、一番望ましいのは、私は、それぞれの学校で、見えるところできちんと調理がなされて、そして給食が行われるということがベストではないかとは思うんですけれども、実態としてそれは難しいという部分があるんでしょう。だからこそ、学校給食の安全性の確保をどうしていくのか、教育の現場であると同時に、やはり安全であるということが非常に重要だと思っているんです。
例えば、ここ十年ぐらい、O157の事件というものもあったんですけれども、学校給食の場で、例えば食に関する事件というようなものがどれくらいあったのか。その点、事務方の方で教えていただきたいんですけれども。
○田中政府参考人 ここ十年間の、学校給食を原因といたします食中毒発生についてお答えをさせていただきたいと思います。
平成六年度から平成十五年度までの十年間におきまして、学校給食におきます食中毒の発生件数が百八件ございました。この食中毒にかかった児童生徒数が三万二千二百八十五人と報告されておるところでございます。特に、平成八年度には、O157によります食中毒にかかった児童生徒数が七千百七十八人おりまして、このうち五人の子供さんは亡くなられておるというような状況にあるわけでございます。その後は、年々、発生件数それから食中毒にかかられた児童生徒の数も減少傾向にあるという状況になっております。
○笠委員 これは大変な人数ですね。中にも、亡くなられた方までもがいるということで。
先ほど、O157で本当に残念ながら命を落とされた生徒さんまで出たという、これは大変な事件だったわけでございますけれども、このことを受けて、今減っていったと言っていますけれども、相変わらずなくなっていないわけですね。その再発防止に向けては、文科省としてはどういう取り組みをしてきたんでしょうか。
○田中政府参考人 文部科学省におきましては、御指摘の平成八年のO157によります食中毒事件を契機といたしまして、学校給食衛生管理の基準というものを策定させていただきまして、食品の適正な温度の管理でございますとか、汚染作業区域と非汚染作業区域の明確な区分といったことをきちんと分けてやるようにという指導をしておるところでございます。
それと同時に、学校給食施設につきましても、調理機器・器具から床に水を落とさない構造にするドライシステム化の推進を図るために、ドライシステム化推進事業といった施設設備面での改善事業にも努力をしているところでございますし、先ほど申し上げましたような基準の徹底と申しますか、きちんとマニュアルに沿った厳正な点検をしていただくというような観点から、学校栄養職員の方々等に対して研修も実施してきておるところでございます。
○笠委員 そう驚くようなことはないですね。当たり前のことを当たり前に指導した。
なぜ私が今こういうことを聞いているかといいますと、やはり今回、栄養教諭という制度が創設をされたときに、先般来指摘されていますけれども、非常にまた役割がふえていくんですね。そういうときに、一番大事な命にかかわる、まさに健康にかかわる問題、この問題をしっかりと今まで栄養士の方々が十分注意をされていた、そしてさまざま努力をされていた、そこに仕事が、負担がふえていくわけですね。そこで、果たしてこうしたことについて、行き届いた、さらに徹底をされたような対策というものがなされていくのかどうか、ちょっと私、非常に危惧をしているわけでございます。
その点について、例えば、センター化とか民間委託というものが若干ふえていく状況に今後もなっていくと思うんです、子供たちが少なくなっている中で廃校に追い込まれるような時代ですから。やはり地方自治体は効率を求めていきますから。一方で、栄養教諭というものを一校に一人義務づけているわけでもない、そこは地方自治体の判断にゆだねているという中で、そうしたところで果たしてこの制度というものが本来の目的をきちんと達成していくことができるのかどうか。その環境づくりというものをもう少し具体的にビジョンを示してあげないと、これはなかなかわかりづらいなという気が私はしているんですけれども、その点、いかがでしょうか。
○田中政府参考人 御指摘のように、学校給食の業務の運営に関しましては、臨時行政調査会等の指摘も踏まえまして、昭和六十年に文部科学省としては通知を出しまして、学校給食の質の低下を招くことのないように十分配慮しながら、パートタイム職員の活用でございますとか共同調理場方式の採用とあわせまして、調理業務の民間委託等の方法によりまして運営の合理化を推進するよう各都道府県を指導してきておるところでございます。
その中で、御指摘の安全確保につきましては、外部委託の場合におきましても、この安全確保を業者にすべて任せるのではなくて、学校栄養職員等その学校の設置者が、食材の調達から保管、調理、配送といった一連の過程を日常的に厳正にチェックでき、そして必要に応じて業者に改善を命じ得るような体制をきちんと確保しておく必要がありますということを指導させていただいておるところでございます。
御指摘のように、学校栄養職員が栄養教諭になることによりまして、この安全確保に関しましては、これをおろそかにすることのないように、やはり厳正な安全確保をしていく必要があるわけでございますけれども、そういう中にありましても、献立のコンピューター等を使った合理化等を図りまして、私どもといたしましては、ぜひ直接子供たちに食の指導に携われる時間を生み出していただきたいというふうに考えておるところでございます。
○笠委員 私は、やはりそれだけのことをやらせることは物理的に無理だと思うんですよ。
むしろ、これは栄養教諭をつくったから解決をされるということではなくて、本来、今、栄養教諭というものがなくても、しっかり学校を挙げて取り組んでおられるところもたくさんあるんですね。要するに、各担任の先生ですよ。給食を一緒に食べるのだって担任の先生ですし、一人一人の性格を一番わかっている、本来わかっている立場というのは担任の先生でしょう。そういう方々をどう指導していくのか。あともう一つは、当然家庭、親の教育、そういったところが、今回、制度の改正というものが行われているわけですけれども、そこのビジョンというか、どうやっていくんだというものが見えてこないところに非常に残念な部分が感じられるわけですね。
その点について、大臣の御見解をちょっとお伺いいたしたいと思います。
○河村国務大臣 これからいわゆる食育というものが学校の中にきちっと入ってくる、この認識を校長以下それぞれの担任を持つ先生方、学校全体がきちっと持っていただく必要があると思いますね。学校栄養教諭制度ができたからもうそれでいいんだということでは決してないと私も思います。
ましてや、学校栄養職員の皆さんはそれだけの仕事がふえる、確かに忙しくなるわけでありますから、食のコーディネーターといいますか専門家として学校全体の企画をしていただく、その中心的役割を果たしていただかなきゃなりませんけれども、それについては、校長を初めとする皆さんがそれをきちっと一体となってやる仕組みをどうしてもつくっていく。このことは、この法案成立以降、実際実施に移していく段階で、きちっとした通達なり、そうしたいわゆる連絡会議などを持ちながら、そのことを周知徹底していかなきゃいかぬだろう、私もそう思っております。
○笠委員 私も、今大臣もおっしゃったんですけれども、そのとおりにいけばいいんですけれども、やはり今、都道府県を含めて非常にお金のない中で、こういう制度ができても、それを実際に導入するのか、置くか置かないかというものはあくまでも設置者にゆだねられているわけですから。
これは、ちょうど食に関する指導体制の整備答申が出た一月二十日の前後の読売新聞で、独自に各都道府県の教育委員会に今回の改正というものはどうだというような何か取材をしているんですけれども、その中で、十六都道府県の教委が、教諭新設というのは不要だ、現実、配置は困難だ、今でも学校栄養職員が教員と組んで授業を行ってやっている、あるいは、県の負担を考えると栄養教諭をふやしていくのは困難、あるいは、お年寄りに教えてもらい栄養職員が説明している、わざわざ制度化する意味がわからないと。これは言いわけかもしれませんけれども、こういった形でかなりの自治体が、実際にはなかなか、栄養教諭という制度が創設をされたとしても、それについては消極的、及び腰な態度を示しているというような記事が出ているんです。
こうした制度を創設するに当たって、実際、各都道府県の教育委員会なりの意向というもの、実態というものを把握されておりますか。
○田中政府参考人 各関係団体の意見の聴取でございますけれども、今回の栄養教諭制度の創設に当たりまして、中央教育審議会において審議が進められてきたわけでございますけれども、その中におきまして関係団体からの意見聴取をしておるところでございます。その中には全国都道府県教育長協議会も含まれておりまして、そういう中で栄養教諭に関してどのような御意見があるのかお伺いしながら、特に都道府県教育長協議会におかれましては、栄養教諭の免許制度の創設に当たってはこういうことについてさらに検討を深めてほしいというような要望も来たわけでございまして、そういうものも含めまして検討を進めたところでございます。
なお、委員が御指摘なされました報道でございますけれども、これに関しましては、そこに名前の挙がっておられる県の教育委員会に、私どもといたしましても、これはどういうお考えなんでしょうかということでお問い合わせをしたわけでございますけれども、だれが答えたのかわからない、あるいは、違う窓口で答えたようであるというようなお話がございまして、各県教育委員会からは、少なくともこれらがそれらの県教育委員会の意見ではない、自分たちとしては肯定的な意味で答えたというような県もあったところでございます。
○笠委員 それは当たり前ですよ。文科省が問い合わせをして、例えば、今私が話を伺って思ったのは、今、新聞に報道されたようなところに問い合わせをしたと言うけれども、それ以前に、記事が出たから聞いたと、文科省から問い合わせが来れば、さあ、だれがと。監督官庁ですから、それは当然ながらそう答えるでしょう。
そうではなくて、この以前に、記事なんかが出る前から意見を聞いたと言っているけれども、その上で答申が出て、そしてその上でさらに報道でこういうことが、これは多分本音だと思いますよ。とってつけたような理由が、やはり、お金もかかるし、設置したくないところもあるわけですよ、置きたくないところが。トータルでふえていかないわけですから。そういう実態があるのに、本当にこの改正案というものが、私、いいんですよ、栄養教諭の創設自体に反対しているんじゃないんです。問題は、そういう制度をつくっても、それがしっかりとした機能をするかどうかというところが、その点を文科省としてどう考えているんだ、その部分についてどういう指導力を発揮していくんだというお考えを、ちょっと大臣の方から聞かせていただきたいと思います。
○河村国務大臣 この辺になりますと、国の役割、地方分権、地方主権時代の地方の役割の問題、こういう問題が必ず出てくるんですね。文部科学省がどこまで指導するんだというような話になります。
しかし、これはやはり子供の、場合によっては食の安全ということは命にもかかわる問題、まさに子供を育てる上で非常に大事なことだし、これは子供だけじゃない、大人社会だって食べることがいかに重要かというのはみんな認識しておられます。
そのことと、やはり財源の問題もあります。こういうことが現実に表に出てくると、義務教育費国庫負担制度のあり方もきちっと方針を出さないと、地方に全部任せる、そういう気持ちは我々なきにしもあらずだけれども、こういう問題が出るわけですね、財源はやはりちゃんと伴っていかなきゃいかぬということがございますから。その辺が今の三位一体論の中でもはっきりしないということもあって、地方は不安に思っておられる点がそういうところへ本音として出てきたと思います。
しかし、私は、根底的には、食の安全はどうかと言われたら、いや、それはちゃんとやっていますからいいと言い切れるべきものなのか、もっとこれを強めましょうということに対して、いや、うちはいいですと本当に言えるものなのか。これは、担当者の思いと、財政当局、恐らく財務担当の辺に行くとこういうことが出るかもしれぬけれども、しかし、実際に学校給食を直接担当している皆さんはこのことについて理解があると私は思います。
私は、今回法案を通していただきましたら、衆議院、参議院でこれだけ熱心な議論をいただいた、全部と言わないまでも、主な議論の抜粋なんかでもつくって、こういう議論を経てこうなっているんだということを担当者の皆さんに理解をいただく努力は当然我々しなきゃいかぬと思いますね。この重要性というものを、そしてそれをきちっと位置づけてもらいたいということは、徹底しなきゃいかぬ課題だと思いますね。
そんな中で、各県はどういう取り組みをしているか。もしそれが十分でないところに対しては指摘するぐらいのことは我々中央の教育センターとしての役割ではないか、こう思っておりますので、おっしゃる点については、このことを徹底するように最大努力するべきだ、こういうふうに思います。
○笠委員 やはり私は、今大臣が御指摘された、確かに地方にどこまで任せるのか、国がどこまで口を出すのか、本来的には、口は出さない、金を出す、これが基本精神だと思うんですね。ただ、ただ単なる、金だけ出すといっても、もちろんそれは、お金を出すからにはしっかりとした結果を出してもらわないといけないという、トータルな教育行政、ここの監督をしていく役割が当然ながら文科省にあるわけでしょうから。
これは地方でも一緒だと思うんですね。地方にも財政当局がある、そしてやはり教育をしっかりとやっていきたいという、まさに国の構造と同じだと思うんですよ。それは大臣が財務省とどこまでかけ合って、もうたくさんむだ遣いしているんですから、いいんですよ、かけるべきところには。やはりどれだけお金をかけられるかというのが大臣の力量でもあるわけで。
この給食の面一つとっても、例えば、昭和六十年でしたか、「学校給食業務の運営の合理化について」という、文部省体育局長から各都道府県教育委員会教育長あてということで、先ほどのパートタイム職員の活用とか共同調理場方式の採用とか民間委託の実施とか、給食の本来のあるべき姿とは違って、総務省や臨調あたりからの、とにかく合理化しよう、社会全体を合理化していこうという流れの中で、そこに、嫌々かもしれないけれども従わざるを得なかったというところで、ともすると、教育の面、この義務教育という大事なものがおろそかになってきた。ほかのものとやはり全然違うと私は思うんですね。そうしたところで、文部省、文科省というものは果たしてこれまで何をやってきたんだ、そういう不信が非常にあるわけでございます。
先ほど大臣、牧野委員の指摘に対して、おくれを取り戻すとおっしゃったわけですけれども、であるならば、来年度の予算の話なんかもまたかかわってくる話でございますので、せっかく学校の食育あるいは食の安全、こうしたものを充実させていくというのであれば、そういうまた一段と踏み込んだ大臣なりのリーダーシップ、とってくればいいですよ、財務省からお金を。ちょっとそれぐらいの御決意をぜひ。
それで、理想型でいえば、各学校に一人、こうした栄養教諭というものを配置したいのか、置いてもらいたいのか、そこあたりのお考えを聞かせていただけますか。
○河村国務大臣 せっかくこの学校栄養教諭制度を今回お諮りし、成立させていただくお願いをしておるわけでございますが、それについては、これまでの議論をお聞きいたしましても、大方の皆さんが、これはしっかりやろう、応援します、野党の皆さんもそうおっしゃる問題でありますから、これは全会一致の形の中で進めていかなきゃならぬ。そうすると、食育をきちっと位置づけるという大事な課題でもありますから、これはやはり、国もそのことを、政府を挙げて体制をとっていくべきだと思います。
おっしゃるように、本来必置すべきものが、残念ながら必置にはなっていないということであります。学校給食そのものが義務化でないというスタートもございました。それから、地方の役割分担ということもあって、ある程度地方にゆだねなきゃいけないものもありますから、これを強制的にできないという部分もございますけれども、この制度をつくっていく以上は、これは本来必置すべきものなんだという基本的な意識を持って進めていく必要がありますから、今後、まだ十分でない学校栄養教諭をどうやって育てていくか、ふやしていくかということにも本気で取り組まなきゃなりません。
私は、先ほど牧野議員からも、各関係省庁にも協力をいただかなきゃならぬ、企業にとっても、一家団らんができるように食生活の大事さというものをもっと意識してもらわなきゃ、企業だって必要なんだというような話がありました。こういうことも含めて、この法案が成立いたしましたら、閣議なり閣僚懇談会なりできちっとこの意義というものをもう一度私から総理にも直接言いまして、改めて国を挙げての体制がとれるように、当然、閣僚会議等には財務大臣も出ておられますから、改めて我々は強い決意でこれはやるよという意思表示をしなきゃいかぬ、このように今心に決めておるわけであります。
○笠委員 今大臣がおっしゃったように、給食そのものが、本来、義務的なものではないと。けれども、それが小学校においては一〇〇%近い実施をされているということは、やはり給食というのが大事なんだという一つの国民の合意があるんですね。だから今これだけの普及をしているということですから、その給食の場というものが、教育的にも、あるいは食というものをさらに具体的に学んでいく場としてもこれ以上の場はないので、しっかりと充実をさせていただきたい。
それで、ちょっと時間があれなんですけれども、一つ、今回、栄養職員を教師、教諭にするというに当たって、これは栄養教諭に限らないことなんですけれども、まさしく今、教師の質をどう高めていくのか。やはり教えることというのは必ずしも食に関する知識があることとはまた違うと思うんです。今現在の栄養士の方が教諭になるときに、管理栄養士で十単位、そして栄養士で八単位の修得で免許が取得できるというようなことになっているんですけれども、この十単位、八単位というものの具体的な、どういうことを教師としての資格、要件、能力を身につけるために教えようとしているのか、あるいは学んでもらおうと思っておられるのか、ちょっと簡単にわかりやすく御説明いただけますか。
○田中政府参考人 学校栄養職員の方々は、栄養に関しては高い専門性を持っておられるわけでございますけれども、教育に関する資質ということで、例えば、子供の発達状況、日々の子供の行動というようなものに関する理解、あるいは教育の意義あるいは教育の今日的課題に対する理解、また子供の心理と申しますか、教育的配慮を持って子供に接する接し方といったような中身、それと同時に、栄養に関する内容を教えるに当たってどういうふうに教えればいいのかというようなことで、一種免許状にあっては十単位、それから二種免許状にあっては八単位の単位を修得していただこうと考えておるところでございます。
○笠委員 ちょっと時間がなくなりましたので要望しておきますけれども、やはりこれは研修もしっかりと義務づけるぐらいでやっていただきたい。もちろん、最初、なるに当たっての研修もあるでしょう、十年ぐらいの研修もあるでしょう。こうしたこともしっかりと取り組んでいただいて、やはり教える立場としての質というものの確保にぜひ努めていただきたいということを申し上げたいと思います。
最後に、もう時間が来ましたので終わりますけれども、この制度は、制度ができたから充実をするということではありません。あくまでもこの制度が生かされるような環境づくりを、しっかりと指導力を持って、大臣、その指導力を発揮されることを切にお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
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