| 166-衆-文部科学委員会-2号 平成19年02月21日 |
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○笠委員 民主党の笠浩史でございます。
ことしのこの百六十六通常国会、まさに先般大臣が所信でもお述べになったように、昨年の教育基本法改正の議論を受けて、さまざまな具体的な制度をどうしていくのかという本当に大きな教育国会でございますので、また、きょう午前中の質疑の中でも、大臣が、この教育の問題というのは国会での審議を重視していく、我々野党側のいい提案についてはそのことも十分に酌み取りながら一緒になってまた日本の教育というものを、再生というものを考えていこうというような御決意を示されましたので、私もそういう観点に立って、また提案型の質問をさせていただきたいと思います。
そして、この教育の問題に入ります前に、一点、大臣の事務所費の問題をめぐりまして、予算委員会の中でも同僚議員から何度か質問があり、それに対する大臣の答弁も伺っております。
私があえてここで申し上げたいのは、私どもの小沢代表が本会議で、みずから、同じようにやはり大きな巨額の事務所費について、いつでも公表する用意があるんだということで、閣僚の皆さんやあるいは与党の幹部の皆様にも呼びかけをしておりました。しかしながら、ここに至ってまだそういった姿勢というものが見せられていない中で、昨日、みずから小沢代表が御自身の事務所費についての公表を記者会見を開いて行ったわけです。
確かに、政治資金の今の規制法について、法律にどうかという議論というのは、恐らくはそう反しているケースというものはないのかもしれません。ただ、そのことを明らかにするためにもしっかりと、やはり疑惑というものが国民の中にあるからには、それは全然そうじゃないんだということをお示しいただくことは、これは別にどの党がどうということではなくて、党の幹部であれあるいは閣僚の皆さんであれ、やはり範を示すということが大事なんじゃないか。
あえて、ですから伊吹大臣におかれましても、改めてやはり、いつもおっしゃっているように、ある意味この問題が起こったときから正直にいろいろな形で記者会見等々でおっしゃっていると思います。また、大臣自身、いつでも出せるものはあるけれども、ただ、自分だけがということについてのこだわりがあるようで、でも、それだけしっかりとされているのであればその資料も含めて、ぜひ大臣のレベルで、まずは先頭を切って公表をしていただく、そういうお考えがあるのかないのか、その点をお伺いいたしたいと思います。
○伊吹国務大臣 笠先生が個人的に、後輩として、どんな経理システムでやったらいいのか参考にしたいから見せてくれとおっしゃるのならいつでもお見せします。
ただ、このことは、日本の政党政治のために私はしっかり考えておかなければいけない問題を含んでいると思うんです。
この問題の発端は、日本共産党の機関紙である赤旗が、議員会館に主たる事務所を置いているにもかかわらず多額の事務所費を計上しているのはおかしいじゃないかと。これは一つの理屈なんですね。しかし、御党の鳩山幹事長がいみじくも言われたように、それは共産党のレトリックであって、主たる事務所以外に、私の場合でいえば京都と東京に事務所がある。その事務所の経費が大体約二千万弱あります。そうすると、主たる事務所を置いているからただだというこのレトリックは既にそこで崩れているんですよね。
そして、その後今度は、それで疑惑があると、ずっと話が大きくなってきましたね。
これは私は、私がマスコミ批判をするといけませんから、月刊文芸春秋の三月号の巻末の新聞エンマ帖というのがあるんですよ。
新聞は記者という名の人間がつくっている、そこには感情もあれば思想もある、それで紙面が構成される、だがそれも程度問題だ、選挙の年、新聞の世界でも激しいバトルが展開されている、ある新聞は自民党の、ある新聞は民主党の代理として戦っている。これは書いてあるとおり読んでいるんですよ。例えば、その象徴的な例が伊吹文科相と小沢民主党代表の事務所問題云々、こう来ていまして、私は小沢さんと比べてもらうほど大物でもないんですが、そして結びは、何とはなしにアジビラ的雰囲気を感ずるのは筆者だけだろうか、こう書いてあるわけです。
そうすると、資金の計上の仕方、そしてみんなこれは選挙のために戦っているわけですから、選挙の準備運動としての日ごろの政党活動のやり方はみんな人によって違うわけです。違うんですね。
ある党は、これは予算委員会で質疑があったように、資金管理団体も政党支部もつくらずにやっておられます。そうすると、ここは政党の委員会を中心にやっておられる。この政党の委員会の、私の地元の委員会の総額だけで一億三千万の事務所費があるんですよ。どこかの政党の機関紙が疑惑があると騒いで、そしてマスコミが代理戦争をやったらこれが疑惑になるのかというと、これはちょっと恐ろしい世界なんですね。
先生はまだ国会議員じゃなかったと思いますが、平成六年だったか七年だったか、資金管理団体の制度ができたときに、私は党内でこの仕事をやっておりました。当時は、資金管理団体にすべて資金を、入りを統一することによって政治活動を透明にするという立法趣旨だったんですよ。だから、私はその立法趣旨に従って、京都の事務所も東京の事務所もみんな今の明風会という資金管理団体で計上しております。
ところが、人をあげつらうことは言いませんが、ある党の大幹部は十五の政治団体をお持ちですね。その政治団体の事務所費を合計していけば何千万という、あるいは四億何千万という数字になるわけですよ。ところが、資金管理団体で経理をする経理の仕方もあれば、地元の後援会活動を経理する団体をつくり、東京は別の団体をつくり、そこへ経費を入れておけば、事務所費は分散されてしまいますね。こういうものを、やはり人それぞれによってみんな事情が違うわけですよ。だから、私は何度も申し上げているのは、本会議でも注意深く私は言っているつもりですよ、政党及び政治家について、ある一定の基準を決めていただければ、私は喜んでそれに従いますと。
ですから、私が申し上げたいのは、もし具体的に、収支報告書というのは政治資金以外のものは報告できないんですから。私的なお金を入れたり、架空のものを入れたり、選挙費用を入れたりしたら、これはすべて法律違反になるわけですから。だから、法律違反的なものがあるとかおかしいということがあるんなら、具体的に、例えば不動産がたくさんあるからおかしいじゃないかとか、そういう具体的なことを私に教えてもらいたいんですよ。
ただ何となく金額が多いからといって、ある政党の機関紙が話し、それに、先ほど文芸春秋が言っているような代理戦争的なマスコミの中で、だれかが発表しなければならないということになりますと、例えば、この政党をやっつけてやろうとか、この議員の政治活動の中身を知ろうとかということになると、幾らでもそういうことは可能になってくるわけですよ。
だから、政党政治のあり方として、私は帳簿もきちっとつけていますし、毎月毎月京都と東京の月計表をつけて、私がそれはみんな決裁していますから、秘書が間違ったなんということじゃなくて、すべて私の責任としてやっておりますから。政党間で、すべて政治活動の手のうちを、これ以上の人は明かすんだということを国会で決めてくだされば、私は喜んでそれに従いますが、私からその引き金を引くということになると、同じように皆さん公表しなければならないということになっちゃうと、私がやはり責任をとらなくちゃいけないので。法治国家のルールというのはやはり法律を中心に動くわけですから。
例えば不動産を四億買ったというような、具体的な理由があるんなら言ってください。いつでもそれはこういうことだということを説明しますから。
そして、私は、予算委員会でも今の場でも何度も答弁をさせていただく機会があるんですよ。だから、私は、御党の小川さんも予算委員会で質問してくだすったときには、本当にありがとうございました、先生が質問してくださるからこそ不透明だとか疑惑だとかいうことに対して説明のチャンスがありましたと。小沢先生はそれがないんでしょう。だから、小沢先生が公表されたというのは、政治家としての御判断として私は尊重しますよ。
しかし、だれかが騒いだ、どこかの新聞が書いたということで、私がその引き金を引いちゃったら、これは、どの党を陥れる、どの政治家の政治活動費の中身をそういう騒ぎの中で手に入れるということができるということは、これは私はちょっとちゅうちょをしているということなんです。
○笠委員 いや、大臣のおっしゃることもわからないではないんですよ。ただ、私どもも、今大臣がおっしゃっているある政党とは違う、ある意味じゃ自民党なんかと同じような政党でございますから、ですから、その問題はまたその問題として今後どうしていくのかということはあると思います、制度の上で。
ただ、今大臣しきりに、この前もたしか、昨日ですか、御自身がその引き金を引くということはちょっとちゅうちょしているんだというようなことをテレビで、私もニュースで拝見しましたけれども、ちゅうちょしているということは、やはり大臣が率先をして、まずはですよ、今具体的にここをと、例えば不動産であれ何であれということであれば……(伊吹国務大臣「不動産なんてありませんよ」と呼ぶ)いや、大臣はないんですけれども。
今小沢代表の例を挙げておっしゃいましたけれども、それだって、だから大臣なりに、ではこういうものを計上しているんだよということを、例えば、出し方というのは大臣なりのものがあっていいと思うんですよ。やはり、しっかりとそれをまずは出していただければ。
私たちは別にこれで、これがおかしいじゃないかどうだということではなくて、この事務所費の問題というものは、先ほど、政治と金の透明性をということで、大臣もこれまでお取り組みに、議員としてその先頭に立ってやってこられた。ただ、やはりその制度自体が、現行の法律自体が、それではちょっと国民の不信というものを、やはり今この時代に果たしてこれを、不信を招かないということに合った形になっているんだろうか。あるいはあらぬ抜け道になっているんじゃないかとかいう、いろいろな疑問を持たれている。
だから、これで何も私はマスコミがとか、あるいは一部のどうこうがという、だれかが騒ぎ出してという話じゃなくて、こういった機会にしっかりとその制度自体ももう一度改めて、これは全議員で、やはりこの制度というものをしっかりと変えていく、その議論をしていかないといけないと思うんですね、あわせて。
ただ、今安倍内閣の中で、大臣だけじゃございません、総理も含め閣僚の中で、例えば一定金額以上の、どういう条件のというのは議論されていいと思うんですが、一つの条件のもとに、じゃこういう形で公開していこうというようなものが決められれば、例えば、それが政党であれ、あるいは議員であれ。お伺いしたいのは、例えば閣僚の中で、何か私語が多いとかいろいろ言っていますけれども、閣僚懇なり雑談の中で、あるいは正式でもいいんですけれども、じゃこういうルールで、まずは美しい国を掲げる内閣なんだから、じゃしっかりと出していこうよ。大臣がということではなくて。そういう話というのは全く出たことはないんですか。
○伊吹国務大臣 それはありません。
美しい国というのは、やはり規範意識を大切にしなければならないから、例えば、政治活動費で落とせるかあるいは個人で負担しなければいけないかというようなものは進んで個人で負担する、公私の峻別をきちっとしておく、これが規範意識の原点なんですよ。私は少なくともどちらにでも計上できるものを政治資金で負担するようなことは一度もやったことはありません。それが規範意識というものです。
あとは、どこの科目に計上するかは、これはもう率直に言って、予算委員会の質疑を聞かれたらわかるように、総務省の指示だけじゃもう入り切れないものはいっぱいあるわけですよ。これをずっと二十数年来私の事務所はきちっと自治省と協議をしながら計上しているわけだから、マスコミが騒いだとか特定の党がと言われるけれども、ここへ至るまでのプロセスは、そういうプロセスで私は大いに名誉を傷つけられているわけですよ。これは平時においてね。
だから、私は、十八年の収支報告をもう出しましたけれども、出したときは、主要なものを横へ書いておけと。そういうことは要求されていないけれども、総務省に出すときは、主要なものだけ横へ書いておけ、借料が幾ら、何が幾らと。それを書いて出しましたよ、私はね。
しかし、今ここへ至った事態を振り返ると、特定政党の、これはやはり、共産党さんはしっかり見ておられるわけですよ、自分たちは資金管理団体がないんだから。だから、資金団体を取り上げれば自分たちは無傷なんですよ。
だけれども、私の地元で言えば、ずっと私と戦って、私以上の選挙の準備活動をしておられますよ。これは政党委員会で経理されているわけです。そうすると、そこの事務所費は、京都は合計一億三千万だ。これは疑惑があると、私、自由新報が騒いで、どこかの新聞がそれをやったら共産党はそれを一切公表されるのかといったら、私はされないと思いますよ。それは、私の地元の、一緒に選挙をしている穀田さん、この方は、主義主張は違いますけれども、礼儀正しい、人間的には極めて誠実な人です。この人がそんなおかしな経理をしているとは私は決して思わない。思わないけれども、騒いだら、発表させられる、手のうちを明かさせられるという国は、やはり美しい国なんじゃないんじゃないんですか。
○笠委員 いや、やはり私は若干、ちょっと違うんですよね。ただ、このことについてきょう確認をしたいことは、大臣が、まず自分が先立ってみずから公表する気はないということは確認をさせていただきます。理由はお伺いしました。
もう一点だけ。先ほどもちょっとお伺いしたんですが、じゃ公表と、それで、今度私どもは民主党として、やはり政治資金の問題、これは全員にかかわる、これは何も大臣とか党の幹部だけにかかわる問題ではございませんので、近く、一万円以上について領収書添付をしっかりとして、もちろんそのときに何を事務所費とするのか、そういった問題もあるでしょう。あるいは、経常経費のことも含めて、この事務所費を含めた経常経費ということで、そういう議員立法を党として出させていただくことにしております。
これは今、自民党の方でも、あるいは与党内でもいろいろな議論を行っているということを私も伺っておりますけれども、むしろ、透明に、しっかりと領収書も、一定の条件をつけるかどうかは別としても、きちっと添付して、それで公表していく仕組みというものを考えていこうということについては、個人的に大臣はどういうお考えをお持ちなのか、ちょっと端的にお答えください。
○伊吹国務大臣 個人的にというんじゃなくて、これは議員として、かつまた政治に携わる者として、ただし、これは多分、政治活動にかかわることですから議員立法になると思いますから、国会の議決をしてもらって、そのとおり提出できるということになれば、こんな不愉快なことを言われなくて済むわけですから、こんなうれしいことはありませんよ、私は。
○笠委員 もちろん、大臣なんですけれども、やはり議員の一人でございますので、当然ながら、そういう透明性の確保ということで、やはりこの国会で、全党で速やかに、そしてやはり国民の理解をしっかりと得る形での制度の見直しというものに、教育をここで審議する、そういう同じ立場にある、しかも大臣はやはり教育の責任者でございますので、やはりこれは、また総理とは違った意味で、ある意味じゃそれ以上にこの問題について先頭に立っていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
それで、続きまして、教育再生会議の一次報告というものが先般出て、教育の関連三法ですか、これを、安倍総理も重要法案としてこの国会で成立させるべく位置づけているんだということをおっしゃっているので、個々の法案の中身についてはまた今後議論をすることがあると思いますけれども、きょうは少し、幾つか全体の確認あるいはお伺いをさせていただきたいと思います。
私ちょっとわからないのが、まずこの教育再生会議の位置づけ。これは当然、閣議決定されてできた総理の諮問機関で、総理に対してさまざま提言を行っていく機関ということは承知しておりますし、それぞれのメンバーの方々が大変熱心な議論をされて一次報告が出されたということについては評価をしております。
ただ、じゃ、この一次報告というものがどういう形で、これからの大きな、またまさに制度を見直していく、この国会にも提出をされる法案、そういうものをどれくらい拘束していくというか、その中身も含めてテーマではなくて、そこで出されている非常に具体的な方向性がございますよね。それは、やはりそれに沿った形で、しっかりともうそのとおりにやっていくというものなのか。それとも、この再生会議の一部の委員の方もおっしゃっているんですが、やはりこれは国民的な議論を一つ巻き起こしていくためのたたき台という認識を持っているんだ、そういうものなのか。
まず、前提としてどのように理解をすればいいのか、これはちょっと大臣の方にお伺いしたいと思います。
○伊吹国務大臣 先生がおっしゃったように、再生会議というのは閣議決定でできた組織でして、安倍総理の肝いりでできており、総理に対して教育について広い立場から意見具申をするという組織だろうと思います。ですから、政治的な意味は私は非常に重いと思いますよ。
しかし、国家行政という立場からいいますと、立法府に対して法案の御審議をお願いするのは、先ほど先生がおっしゃったような、例えば議員立法として出す、政治活動関係とかその他いろいろあっていいと思いますが、立法府が立法府に審査を求めるか、あるいは行政府が閣法という形で審査を求めるか、二つしかないんですよ、日本国の憲法の建前からすると。そうすると、閣法として法律を出すについてだれが責任を持つんだといえば、これはもう、日本の憲法、日本統治のシステムからいって、内閣がその責任を負うわけです。内閣の長は内閣総理大臣。
ですから、再生委員会が安倍総理に対して、こんなものでしょうということを出してくれたのが、今おっしゃった第一次報告。安倍総理は、これをごらんになって、今おっしゃった三つの法案は通常国会に出したい、この内容は十分参考にさせてもらいたいというごあいさつをなすっている。これは政治的な意味合いですね。
それを受けて、閣僚の一人である私に、自分はこういう考えだけれども、中教審の意見を聞いてくれないかと。これは、総理は独裁者じゃありませんから、国家行政組織法上の審議会である中教審に諮って、そして、中教審の所掌はこういうことだというのが文部科学省組織令に書いてあるわけですから、その手続を踏んでくれときちっと総理はおっしゃっているわけです。それで、今、中教審にお諮りしています。
そのときに、再生委員会もこういうことを言って、総理もよくわかりましたということで受け取ってはおりますよ、それは参考にしてくださいと。しかし、同時に、先ほど先生がおっしゃったように、教育基本法の審議の中で、民主党さんからもこんな質問も出ております、民主党案は結局廃案になりましたけれども、こういう考えでしたと。そうすると、同時に、その後、中教審の方々が大体の方向を示してくだすった後、未履修の問題も出ました、いじめの問題も出ました、教育委員会のあり方についてこんな批判も出ております、そういうことを今みんな中教審はインプットしておるというところなんですよ。
中教審がある御判断を出していただければ、私の責任でそれを法案化する。そのときに、総理に、大体こんなところでいきたいんだけれどもどうだろうと言って、じゃ、それでいきましょうとなるか、いや、伊吹さん、ここを変えてくれ、いやいや、それは変えられない、それは閣僚の中で、総理との間でも議論があるかもわかりません。最後にやはり総理の決断というものをもらわなければいけない、これもあるかもわからない。
閣議決定をして、そして立法府にお願いする、こういう立場ですから、私の理解としては、下村副長官にまた聞いていただいたらいいですが、再生委員会が言ったからそのとおりしなければいけないなんというのは、超法規的な国では日本はないと思いますよ。しかし、同時に、再生委員会というのは極めて政治的に重いんだということを考えない人は政治家として落第だと思いますよ。
○笠委員 大臣、再生会議なので、ひとつよろしくお願いいたします。(伊吹国務大臣「再生会議。ごめん、ごめん」と呼ぶ)
下村副長官、きょうおいでいただきまして、ちょっと今のことで私が特に副長官にお伺いしたいのは、これが第一次報告で、この後五月に第二次報告、そして最終報告が年末というふうに伺っているんですけれども、今回法案を出される三つの点についても、これはやはりかなり時間のかかる問題が多いですよね。
教員免許等々についてはこれまで中教審での一つの答申も出ていますし、ある方向性というのはあるかもしれません。しかし、教育委員会の問題であれ、あるいは学校の校長の権限をどうしていくというような問題も含めて、これは何か、一次報告ができたから、もうその一部だけをすぐ法制化してやっていこうというよりも、実は、やはり最終報告が出て、それとあわせて、並行して、例えば中教審での、中教審にどんどんいろいろとおろしていくのは私はいいと思うんですよ。
ただ、それをいつまでに、例えば三月中旬までに間に合わせろということで、何かちょっと、言葉は悪いですけれども、つまみ食い的に一部だけを見切り発車的にやっていくというよりも、もし、やはり再生会議もまだ、本当に、何カ月ですか、四カ月、十月でしたよね、スタートしたのが。であるならば、最終報告なりあるいは中間報告、もう少しちょっと、五月以降とか、そういったところで、いろいろこれは並んでいるんですけれども、そこでももう少し深めていただいて、その上で政府としてのどうしていくのかというのは、文科省も含めて、進めていかれた方がいいような大きなテーマが入っているんじゃないかなという気がしているんですけれども、その点も含めて、その位置づけというもの、今後の二次報告あるいは最終報告の位置づけというものも含めてお答えいただければと思います。
○下村内閣官房副長官 お答えいたします。
今笠議員から御指摘がございましたように、第一次報告、そして第二次を五月ぐらいをめどに、そして第三次報告を十二月ということで、今、教育再生会議で議論を進めていただく計画も含めて進行しております。
特に第一次報告の中では、社会総がかりで教育再生をということで、今の公教育、学校現場、初等中等教育に絞って、今のとにかく学校現場で、実際子供たちが今学校で学んでいるわけです。こういう子供たちにとっても、いつまでも議論しているというよりは、すぐ改善改革できるところについてはすぐに取り組もうということで、一次報告におきましては、公教育について、特に七つの提言、それから四つの緊急対応というのを具体的に出していただきました。
その中で、伊吹大臣からもお話ございましたが、特に四つの緊急対応の中で、一つは法改正を伴わないものとして、「暴力など反社会的行動をとる子供に対する毅然たる指導のための法令等で出来ることの断行と、通知等の見直し(いじめ問題対応)」ですが、これは総理が伊吹大臣に指示をされ、そして、伊吹大臣も、三月中にこれについては即対応するということで、既に動いていただいているわけでございます。
同じように、今笠議員から御指摘ございました三つの重要な法案、教員免許更新制、それから教育委員会制度の抜本改革、三つ目に学習指導要領の改訂と学校の責任体制の確立、これはなかなか重いテーマでございますし、昨年教育基本法が改正されて次に下部法令という中では最も重要なテーマでございまして、本来であればなかなか簡単にすぐ改正できるというようなテーマではないわけでありますが、これは総理から、ぜひ今国会にこの三つの法案を出していただきたいということを文科大臣にお話をされ、本来であればこれは、中教審も、一つのテーマだけでも一年ぐらいはかかることだと思いますが、今回、伊吹大臣が本当に督励をしていただいて、三つのテーマいずれも、二月か、遅くとも三月上旬までには取りまとめをしていただける。中教審も休日を返上して、今議論をしていただいている最中でございます。
ですから、それができる対応を今文科省がやっていただいておりますので、ぜひ政府案として三月には提案をさせていただき、そして、今国会でぜひ成立をさせるということがこの国のより早い教育改革につながるというふうに思いますので、ぜひそういう方向で努力をさせていただきたいと思っております。
○笠委員 今、ちょっと確認ですけれども、この三つの法案についてはすべて三月中旬、まあ十五日ということになると思うんですけれども、そこまでには順次間に合わせて法案は提出されるということで、大臣よろしいでしょうか。
○伊吹国務大臣 今、下村副長官と笠先生のやりとりを若干補足しますと、先ほど先生が教育免許の話をされましたけれども、教育委員会関係の法案それから学校教育法についても既に諮問はしてあるわけなんですね。そして、かなりの部分について御回答というか答申をちょうだいしているんです、既に。しかし、その後、いじめの問題があったとか、教育委員会の対応が非難を受けているとか、民主党はこういう考えを教育特でお述べになっているとか、それから再生会議がどう言っているとか、その後のことをすべて今インプットしながらやっていただいているということです。
それで、総理の教育再生にかける強い思いがありますので、私も内閣の一員ですから、できるだけ安倍さんの思いは達成させたいという気持ちでおりますし、三月中旬というのは、これは民主党というよりも、国会のルールだとか何かで決まっているわけじゃないんですよ。これはどちらかというと、むしろ自由民主党と公明党の、与党の皆さんの国会対策上の要請としていついつまでと、こういうことは決まっている。だから、教育基本法なんかは去年は四月の何日かに出たわけでしょう。だけれども、私としては、やはりできるだけ決められた範囲に出せるように、担当大臣としては最大限の努力をしたい。
そして、下村副長官はそんなことまで知っておるのかなと思いましたけれども、中教審は日曜日も土曜日もやっておられるんですよ。申しわけないんだけれども。ですから、スピードアップして、そして、ある程度ドラフトができたら民主党にだって事前にお示ししないといけないでしょう。だから、それぐらいの時間的余裕を見て、作業は急がせたいと思っております。
○笠委員 作業をお急ぎになるということは、また、事前に私どもにもきちっと意見を聞いていただけるということは歓迎したいんですが、一点、大臣が所信の中で、ちょうど、初めにというところでお述べになっている、さきの臨時国会で教育基本法が改正された、改正教育基本法の成立によりすぐに解決できるわけではなく、改正教育基本法の理念のもと、多くの国民の声を聞き、そして関係法令を整備し、というくだりがございます。
実は教育基本法が、改正も大きなテーマでございました。しかし、国民から見れば、やはり、実際にこの改正によって具体的に今後どう変わっていくんだ、どういうふうな制度があるいは見直されるのか、そういったことについてはまさに関心を高めていかなければならないと思うんですね。
理念法ができたわけでございますから、それを具体化する。大臣が今確かに我々にまで、民主党にも配慮をいただいたということはありがたいんですが、本当にこの教育委員会のあり方というのは、これは国と地方の、あるいは自治体と、そして学校現場と、どういう責任の分担をしていくのかということも巻き込んだ、やはり大きな一つの議論というものが必要になってきて、その結果としてどういう形の教育委員会がふさわしいのかということになっていくような、大変、本当に重いテーマですよね、先ほど下村副長官がおっしゃったように。
こういうことについて、例えば、国民の声を聞くという作業も法案提出の前に具体的にやっていくというような考えがあるのかどうか。あるいは、それはかつてはちょっと不幸な、一部やらせタウンミーティング等々ありましたけれども、文科省としてそういうものを、幾つかのテーマ、この国会に提出するに当たって、しっかりと設定して、それでそういう健全なタウンミーティングを開くとか、あるいは国民の皆さんの意見をじかに伺うようなことを今やっておられるのか、あるいはこれからやる予定があるのか、その辺を具体的にちょっとお答えいただければと思います。
○伊吹国務大臣 再生会議も、国民、こういう層の方までが教育の議論に入ってこられて御意見があるのはなるほどなと私は思いましたけれども、極めて幅広い範囲から選んでおられます。中教審も、審議会の委員及び臨時委員をやると百人以上の方がおられます。
笠先生、何よりもやはり一番しっかり我々が知っておかなければいけないのは、国民の声は笠先生だということなんですよ、国会だということなんですよ。この教育委員会の議論もずっと、今先生がおっしゃったようなことは教育基本法のときに、未履修だとか何かが途中で出て、いろいろな意見が出ましたよ。民主党案の中にも、国と地方との関係でいろいろな御意見が出て、民主党案にだって質疑があったじゃないですか。まさに、国民の声はどこで聞くかといえば、主権者である国民が選挙によって選んだ国会こそが国民の声なんですよ。それを私は一番大切にしていきたいから、民主党とのやりとりもすべてインプットしてありますと申し上げているんです。
○笠委員 いや、私は、当然国会での議論も、これは十分にやらないといけないと思っていますよ。ですから、国会という場で法案を提出いただくわけですから、それをしっかりと国会の場が主導して、例えば公聴会をやっていくなり、本当にいろいろな形で、我々として意見をどうやって吸い上げていくのかということは、個々の議員のまた努力もさらにしていく必要はあると思いますよ。もちろん、我々の存在自体も、国民の代表として出てきているわけですから。ただ、そのときにやはり、私は一つは、今国会に提出されることはいいんだけれども、それくらいの思いでしっかりとした議論をやっていくというような形で審議は進めていかなければならない。
いみじくも、下村副長官がフジテレビでおっしゃっていたように、いや、僕は正直だと思うんですよ。これは何も、我々先送りするとかそういうことじゃなくて、下村副長官は本当に正直だなと思ったのは、場合によっては参院選も含め徹底的に国民と議論した方がいい、成立してほしいと思うが、柔軟に考えてもいいと。もちろん成立を目指すのは当たり前ですよね、出す側からすれば。しかし、本当に場合によっては、安倍さんおっしゃるように、総理がおっしゃるように、これは参議院選挙の、選挙というのはまさに国民の審判を仰ぐわけですから、そこで争点にしていくぐらいのやはり覚悟を持ってやらなきゃいけない重たいテーマが含まれているなということを私は感じたもので、それは、大臣は結構なんで、副長官、その点について率直なお考えをお話しいただければと思います。
○下村内閣官房副長官 私の一月二十八日のテレビでの発言だというふうに思いますが、その後、私は訂正をさせていただきました。
それというのも、先ほどからお話をさせていただいておりますように、通常であれば、なかなか、中教審で議論していただくだけでも一年ぐらいかかる重要テーマでございますし、与党の中だけでも何カ月も議論をするような重要なテーマでございます。にもかかわらず、総理の方で、ぜひ今国会でということで指示され、そして、それを受けて、今文部科学省の方でも急いでいただいている。また与党の方でも急いでいただいているということでございますので、また、総理も今国会が教育再生国会だということを言われておりますし、やはり国会は国権の最高機関ですから、国会の場で積極的な議論をしていくことによって国民にわかる形で、そしてなおかつ、いつまでも議論してもなかなか実際は現場がよくならないということでは、これは国権の最高機関として国民に問われるというふうに思いますし、いいものはできるだけ早く成立をさせるということが国民に対する役目ではないかとも考えます。
○笠委員 私は、ちょっと物足りないなと思っているんですよ。
これは逆に大臣に確認したいんですけれども、この三法について、午前中に私どもの藤村筆頭の方からも質問させていただきましたけれども、例えば、教育再生会議の中に、教員の質を向上させていこう、これはまさに同じ思いですね。これは教育基本法でも随分議論しました。その中で、これまでの中教審の議論の中でも、確かに免許制というものもやっていこう、同時に、やはりその養成課程をどうしていくのかとか、これはこれだけやればいいという話じゃないですよね。ですから、まさに本当に骨太のものを出されるのであれば、法案としては、この免許の部分の、更新制を導入するための改正もあっていいんですけれども、質を高めるための一つのパッケージとして政策を出していただく、政府の考え方を。
あるいは、教育委員会の問題についても、先ほど申し上げたように、何か今の教育再生会議の議論を聞いていると、私の受けとめ方では、現存の、今の教育委員会制度を、もう少し見直してはいくんだけれども、国がそこに関与を強めていこうとしている方向なのかな、この教育再生会議の方向というのが。我々は、教育委員会については廃止をして、そして首長に権限を持たせて、一つの監査委員会をあわせて、それをチェックする仕組みで一つの中立性を担保していこうというようなこと、これも随分議論させていただきました。学校現場の責任と、あるいは国と自治体の教育の責任の持ち方については、じゃ、どういうふうにそもそも考えるんだということ。
あるいは、学校の、校長の権限という部分が、副校長を置くとかいろいろありますけれども、そういう制度以前に、公立の学校を再生させていくときに、特に大臣の京都では日本でも一番先行して取り組んでおられますけれども、コミュニティースクール、学校にどこまでの権限を与えて、それを担う校長と、そしてその評議会というものを、どれくらいの権限を持たせていくのか、あるいはそれを普及させていくのか。
そういう一つ大きな、骨太の、それぞれその質を高めるため、あるいは公立の学校をよくするため、あるいは教育行政をもっとしっかりと明確にしていこうというものがあって、そのもとで何か法案が出てくるということであればわかりやすいんですけれども、何かそこがちょっと見えてこないんですね。この教育再生会議の提言はわかりますよ。しかし、それを政府として、そこから何を、まさにこの部分はそのとおりにいこう、あるいはここはこういうふうにした方がいいというようなパッケージで出していただくようなことの方が、もっと議論がわかりやすくなるんじゃないかなということで、これは私の考えなんですけれども、いかがでしょう。
○伊吹国務大臣 笠先生のお考えは一つの考え方だと思います。
先生も政治活動をされると、今後いろいろな場面に遭遇されると思いますよ。こういうふうにトータルの姿を描いて、それをすべて示しながらやっていくのがわかりやすいけれども、それだとかなり時間がかかって、学校現場がこのままの、荒廃のままじゃよくないんじゃないかという決断をしなければならないときもきっと将来お出になると思う。そして、今はやはり、学校現場の荒廃というか、荒れ方は、もう限界に来ているというふうに安倍総理は考えているわけですよ。
ですから、今先生がおっしゃったような全体図は当然頭の中にみんな我々入れながらやっておりますよ、作業は。そこまでいいかげんなことをしているわけじゃありませんから。だから、国会でそういうことについてもお聞きいただけば結構だし、どういう形で審議をしていただけるのかは、これは我々が申し上げることじゃありませんから。
ただ、今先生がおっしゃったようなことも、できるだけ国会の審議の中で、先生御自身が国民の代表なんだから、主権を持っておられる国民の代表としてここへ全員来ているんだから、それは、国民の気持ちを体してやりとりをして、いいものがあれば修正していただいたらいいんじゃないんですか。そして、なるほどと思われたら賛成していただいたらいいわけだし、それが国会なんじゃないんですか。
○笠委員 時間が参りましたので、また個々やらせていただきますけれども、まさに、最後に一点だけ。
だから、私は、何を安倍総理が焦っておられるのかなと。我々も急ぐという気持ちは一緒ですけれども、何も時間をここで区切ってとかいうんじゃなくて、もう論点は出ていますから、むしろそこあたりはぜひ軌道の修正を、また大臣に、前向きな形での、そういった形での議論をさせていただきたいと思います。
どうもありがとうございました。
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