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○166-衆-教育再生に関する特別委…-3号 平成19年04月23日
○笠委員 民主党の笠浩史でございます。
昨年の六十年ぶりの教育基本法の改正という大きな教育の根幹にかかわる議論の中でも、随分、今、牧委員の方からも指摘があった教育の行政のあり方、あるいは私どもが強く主張しております、財源をどうやって拡充していくのか、そういう骨太な議論が行われて、きょうは、先ほど大臣が落ちついてということをおっしゃっていましたので、私も何度か質問の機会があると思いますので、きょうは落ちついて、最も我々民主党と政府の考え方の分かれる点と、あと後半は、今回の法案の中で非常に結構なことが盛り込まれている部分もあるので、その点について確認をさせていただきたいと思います。
それで、この委員会、連日、総務大臣にもせっかくおいでいただいておりますので。
大臣とは何度か別の機会に議論もさせていただいたんですが、今、牧委員から地教行法の教育委員会のあり方についてのお話がありました。私どもは、もう言うまでもなく、やはり分権の観点を大事にしていきたいという中で、今教育委員会に対する問題意識は恐らく我々も政府も一緒だと思うんですね、ここ一番のときに役割を果たしていない、あるいは形骸化をしている点が多々あるんじゃないかということで。ただ、それをどういうふうに解決していくのかというところが、方向性が違っていると思うんです。
今、牧委員からもありましたように、規制改革会議あるいは地方制度調査会、そして教育再生会議の議論の中でも、むしろ、私ども民主党と同じように、教育委員会を廃止して、首長さんにしっかりとその権限を持っていく、ただ、任せっ放しというわけにはいかないので、監査委員会を別途新設していくというような考えに近いのかなというような議論もこれまであったと思います。
規制改革会議の中でも、国と教育委員会の関係について、地方分権等の流れに逆行する形で国の権限を強化し、文部科学省の裁量行政的な上意下達の弊害を助長することがあっては断じてならない、大臣指示、勧告といった形は極力避け、むしろ、教育委員会自身がみずからの努力で進化していける環境づくりをサポートすることに国は注力すべきであり、あくまでも教育に関する国の権限を強化するということのない制度設計とすべきであるというような見解が、本年二月にも、二月十五日でしたか、示されております。
そういうことを踏まえて、総務大臣として、今回の地教行法の改正案、必要最小限とはおっしゃいましたけれども、教育委員会に対する国の関与が明記されたという点についてどのように考えておられるのか、まずお伺いをいたしたいと思います。
○菅国務大臣 安倍内閣の最重要課題の中に地方分権も当然含まれておるわけでありまして、私ども一番気をつけましたのは、国の関与というのは、自治事務、これについて認められた関与の範囲内、このことについて、私は、総理の指示のもとに文科大臣や官房長官と話し合いをいたしました。そういう意味で、教育再生と地方分権というのは両立できているんじゃないかなというふうに思っています。
○笠委員 改めてちょっとお伺いしますけれども、ということは、今回のこの改正案、総務大臣としてのお立場からすると、言葉はなんですけれども、この程度であればそんなに、教育の分野に関する地方分権の視点というもの、それが損なわれるものではないというような認識でおられるということでよろしいでしょうか。確認をさせてください。
○菅国務大臣 先ほど申し上げましたけれども、自治事務の認められた中の範囲であるというふうに私ども考えておりますし、地方六団体の皆さんからも、そのことについては評価をいただいています。
○笠委員 わかりました。一方で地方自治法がある中で、それとの整合性を含めてかなり検討されたんじゃないかと思うんです。
ここで改めて文科大臣に、教育委員会への関与というものを、必要最小限かどうかは別としても、そのことを今回入れるに当たった一番の、今やらなきゃいけないんだという理由について、まずお伺いをいたしたいと思います。
○伊吹国務大臣 よく、いじめ、あるいは学校現場が荒れていること、あるいはまた、未履修という問題があったからというふうに報道されたり御質問を受けますが、私は、それは一つの現象面のことだろうと思うんですね。
一番大切なことは、やはり、国会というものが日本国の統治の一番トップにいるわけです。もっと上にいるのは国民なんですよ。国民主権で我が国は動いておりますから、その国民の意思と違うことが学校現場で行われたときに、それが国会の意思どおりにいかないことを直すすべがなかなかない。そのことと社会現象が絡まり合って出てきているのが、いじめにおける教育委員会の対応だとかどうだとかというような表現になってくるんだと思うんですが、私は、最終的に、だから、民主党さんの御意見も随分我々は参考にしながらやっているんですよ、笠先生。国がある程度責任を持たねばならない。
しかし、国が責任を持たなければならないという法律になっておりながら、地方自治体の長に教育権を渡して、それが政治によって、選挙によって左右されないように監査委員会を置く。その監査委員会の構成だとか何かが今度はどういうふうに担保されるのだろうかとかいろいろ考えた上で、やはり、国が責任を負うという民主党の御意見も念頭に置きながら、必要最小限の関与をやっていくという方が、いろいろなことを考えると現実的じゃないか。地方に渡した場合はすっきりいくように見えるけれども、危険があるなという観点から、今回、こういう法構成でお願いをしたということでございます。
○笠委員 そこは、大臣とはこれまでも議論させていただきましたけれども、国の最終的な責任、要するに、私どもが日本国教育基本法案で打ち出している、明確にしております責任の持ち方というものの考え方が、やはり我々と政府とでは違うということと、まさに、地方自治体もそうなんですけれども、私どもは、学校理事会をしっかりと各学校に設置して、そこで本当に地域もかかわっていただく中でやっていただくというようなことを、先ほどうちの松本委員の方からも、答弁者が午前中に答弁しておりますけれども、似ているようで、やはり根本的な考え方が違っていると思うんです。だから議論になるんでしょうけれども、その点は、また改めてお伺いをする機会があればやりたいと思います。
それで、幾つかちょっと具体的に、今回のこの政府案について、地教行法、この改正案についてお伺いをいたしたいと思います。場合によっては、政府参考人の方でも結構でございます。
まず、先ほど牧委員からもありましたけれども、第四十九条の、教育委員会の法令違反や怠りによって生徒等の教育を受ける権利が侵害されていることが明らかである場合に、文部科学大臣は地方自治の是正の要求を行うということになっているんですけれども、具体的にはどういうケースを、法令違反というのはわかるんですけれども、特に怠りというのは、どういうことを想定されているのか。例えば、過去にそういうことをやっておけばよかったというような例があるのか。そういったことを含めて、何か具体的な想定されている例をちょっとお話しいただければと思います。
○伊吹国務大臣 四十九条によってどういう場合に是正の要求をするかということは、これは、おのおのの事態に即してケース・バイ・ケースで判断をしなければなりません。これは当然、文科大臣が責任を持って判断をするわけです。しかし同時に、その際には、非公式に、当然、私が文科大臣であれば、慎重を期して総務大臣と御相談をした上でやるということは、これは行政のテクニックですよね。
ただ、そういう答弁だけでは笠先生の御希望にかなわないと思いますから、少し私なりに考えていることを申し上げますと、国会で決められた法律の一部である告示によって学習指導要領がなされておりますね。そこで、未履修の状態の学校があるにもかかわらず、それを教育委員会が放置していたような場合は、これは明らかに法律違反の事態になりますから、文部科学大臣は具体的な是正の内容を付して是正要求をする。
あるいはまた、今、学力テストが行われようとしておりますね。例えば、教育委員会が実施を決定した国の学力テストが妨害によって行われないというような事態を教育委員会が放置しているようなケースとか、もちろん、学力テストを受けるか受けないかは教育委員会が独自にお決めになったらいいことですが、しかし、国がやろうと言ったことをやると決めたのに、それを妨害されて、そのまま受けられないようなケースを放置しているというようなケースは、私は、今回の是正要求の対象になる一つの例ではないかと。
ただ、ケース・バイ・ケースで、それに当たる場合においても、教育委員会の傘下の一部の学校だけがそうなのか、すべての学校がそうなのか、あるクラスでできなかったのか、ケース・バイ・ケースでやはり判断をしないといけないと思います。
○笠委員 それでは、ちょっと確認なんですけれども、今二つ、例えばの、想定される例としてお話しいただいたんですが、特にこの怠りですね、法令違反は非常にわかりやすいんですけれども、この怠りというのは、ちょっと私もすとんと落ちないんですね。だから、これは、文部科学省の中において、文部科学大臣のその時々の基準によって判断をされるということになるわけでしょうか、これは怠っているということが。これはあくまで文部科学大臣なので、その点、ちょっとお伺いをできれば。
○伊吹国務大臣 ですから、先ほど申し上げたように、ケース・バイ・ケースだと申し上げたと同時に、私は常に、教育の行政というのは謙虚に、公正中立でなければならないということを申し上げているように、だから、一つの傘下の教育委員会において国会で決められた法律が履行されていない状態が一般的に野放しになっているのか、一つの学校で野放しになっているのか、学校の中のあるクラスでどうしてもそういうことができないのか、これはよく考えないといけないと思います。
率直に言えば、教育委員会に是正の要求をする限りは、一般の有権者というか主権者がなるほどと思われるものでなければならないでしょう、それは。ですから、これは、これから国会でも、是正要求をすれば、それは間違っているぞというおしかりを受けたりして、試行錯誤で積み上げていくものだと思いますが、基本は、できるだけこれは使わない。
そして、何よりも大切なことは、地方自治の力にゆだねる。これは先生と一緒なんですよ。ただし、教育委員会、教育委員を任命された首長と、それを承認された議会と、そして日々の活動をチェックすべき地方議会がまさに試されているんですね。試されていて、お手上げになった場合にどうするのかという議論ですから、我々はかなり慎重に運用するというのが、少なくとも私の気持ちでございます。
○笠委員 やはり、一体どういうときにそういう指導が来るんだろうか、あるいは是正要求が来るんだろうかというのは、かなり心配されている方もおられると思うんですね。それで、ちょっと、あえてきょうは幾つかお伺いしたいんです。
今大臣が、できるだけ使わないようにと。私も当然のことだと思うんですけれども、一般有権者がなるほどなと、それぐらい大きなニュース、例えば、昨年、未履修の問題が大変社会的な、大きな問題になりましたね、そういったケース、マスメディアでも報じられるぐらいの話じゃなければこういったことは実態としては行われないんだということなのか。
例えば、現場で生徒等の教育を受ける権利が侵害される。先ほどの学力テストの話もそうですけれども、実際は学校現場で起こる話ですね、これは。ということは、例えば学校が文科省に対して、今回こういう規定ができたことで、直接、大変なんだというようなことを言っていくような窓口をつくるとか、そこまでやって知るのか。それとも、メディアとか社会的にいろいろ報じられる現象に限ったことだから、大きなことに限っているんだから、そういったところで表ざたになり、問題化して、それを受けて動き出すというようなことなのか。そこあたりがよく私も整理がつかないもので、ちょっと教えていただければと思うんです。
○伊吹国務大臣 これは、民主党さんも含めて、どういうことにしていくかというのは、お互いに、またいろいろな場がありますから、話し合って積み上げていくべきことだと思いますけれども、是正の要求あるいは指示というものを出す前には、当然、現行の法制のもとで援助とか調査とかいうことが行われるわけですよ。そうすれば、当然、日本のマスコミですから、みんな報道しますよ。報道した上で、国民的な議論が起こってくると思います。
ですから、その状態でやっていくわけであって、それから、もうこれは先生には釈迦に説法ですが、学校現場には、この法改正を行ったからといって文部科学省は口出しはできませんよ。だからこそ、学校が文部科学省に何か直接言ってくるということは、現在の教育行政からいえばあり得ない。これはもう先生よく御理解の上での御質問だと思います。
○笠委員 私は、先ほどちょうど牧委員も申し上げたように、その怠りというのがなかなか上がってこないと。教育委員会が当事者でしょう。なかなか、自分が怠っていることを怠っていますと言うことはまずあり得ませんから、そういう意味で、あえて、やはり現場で実際にそういった問題を抱えたときに、例えばそういった声を何か吸収するような手段でもあるのかなというようなことで、法的には別ですけれども、ちょっとお伺いをしたわけでございます。
それと、もう一点は、五十条の方の、緊急に生徒の生命身体を保護する必要が生じと。これは、さらに緊急時ですよね。これは、何か伝染病が発生するとか、そういうことなのか、例えばどういうケースを想定されてのことなのかを、あわせてまたお答えいただければと思います。
○伊吹国務大臣 これもまあケース・バイ・ケースで、例えば伝染病のお話は、先生、当然されました。伝染病が蔓延し始めて、予防のために学校を臨時休業しなければならないのにしていないとか、こういうケースだと思います。
いじめについて言えば、いじめにより生命身体の保護が明らかに必要な学生がいるにもかかわらず、教育委員会が加害生徒の保護者に対して当該生徒の出席の停止等を命じない場合とか、被害を受けている子供を守るためにやるべきことをやらないようなケースですね。これはもう是正の要求では間に合いませんから、即座に指示を出すということです。
したがって、教育委員会が言ってこなければわからないというのは、一つのロジックとしては私はよくわかります。しかし、未履修の問題もいじめの問題も、教育委員会は一つも言ってこなかったんだけれどもあれだけ大問題になったんですよ。日本という社会は、ある意味じゃ非常にやりにくい社会、チクりの社会ではあるんだけれども、同時に、極めて健全な社会であるということも前提に私たちは物を処理していったらいいんじゃないかと思います。
○笠委員 まさに緊急時ですから、学校が、先般、あってはならないような事件がアメリカの方では起こりましたけれども、ああいう事態になったら、もうこれは警察が入っていく話なんで、ちょっとケースは違うとは思いますけれども、まさにこういうときは、国がどうとかよりも、文科省と教育委員会と学校と、緊急時であれば、瞬時に一体となって協力して現場の解決に、対応に当たっていくということですから、わざわざなぜ、ちょっと同じような書きぶりで、多分、法令違反や怠りを待ってやる話では、あえて緊急ということを書いておられるのであれば、私は、これは必要ないんじゃないかな、法律違反や怠りによってというような、ちょっとこれは別の次元の話なんじゃないかなというような気がしております。
それと、大臣、今ちょっと大臣の方から、例の未履修の問題のときのことがあったので。
こういうことをすると同時に、あのときに、私、文部科学委員会でも御指摘をさせていただいたんですけれども、実は、去年報道される前から、兵庫県とか熊本県とか、過去にあったわけですよね。実はそれも、当時はマスコミで報じられていた。しかし、そのときに、文科省がしっかりと調査をしようということにならなかった。その文科省の感度というものも高めていただかないと。あわせて、何でもかんでも教育委員会、学校ということではなくて、その点については改めて、むしろ、しっかりと大臣の指導力を発揮していただくべく、お願いを申し上げたいと思います。
○伊吹国務大臣 過去に何度か未履修の問題があって、そして、これも投書があったりなんかしてわかったわけですが、それの是正を文科省が当該教育委員会あるいは当該県に対してやったわけです。しかし同時に、他の教育委員会についても、その当時はやはり尋ねておったわけですね。尋ねておったけれども、十分な答えが今の権限の中では出てこなかったということで、残念なことの繰り返しになっていました。
ですから、何年かに一度ずつ調査依頼をするという感性がなかったということは、先生の御指摘を甘んじて受けねばなりませんが、同時に、議院内閣制のもとで文部科学省に対していろいろ質疑をしていただく国会の役割もまた大切なんですね。今回は、野田先生を初め御党の皆さんが積極的にこのことに対して質問してくださり、我々もまたそれにこたえて調査をした結果いろいろなことがわかった。これが大切な日本の統治のあり方だと私は思いますから、我々も感性を持ってやらせていただきますが、どうぞ厳しく行政を監視していただきたいと思います。
○笠委員 資料の方をちょっとお願いいたします。資料を提出させていただきたいと思うんですが、次に、学教法の改正案の、主に学校評価の部分についてお伺いをさせていただきたいと思います。
私は、議員になってちょうど三年半になるんですけれども、最初から文部科学委員会におりまして、実は、当選して間もないころから何度か、この学校評価の仕組みというものは大事なんだ、しっかりとそれをもっと整えていくべきだということを委員会の中でも取り上げてまいりました。
そして、もちろん学校の評価というのが、日々学校がどういう状況にあって、あるいは実際にどういう教育が営まれているのか、これは現場のいろいろな、地元で学校の皆さんとお話ししたり、あるいは保護者の皆さんとお話ししても、自分のところの学校が果たして、これは単に学力という、勉強できるできないというだけじゃなく、他の学校に比べてどういうレベルにあるのか、あるいは社会的ないろいろな経験もする、あるいは校内暴力があるやないや、そんなことも含めて、特に公立の学校の場合、不安を抱えられている保護者の方もおられます。ですから、学校の評価と同時に、やはり公表をしていく、結果を関係者、保護者の皆さん方にお知らせしていくということは、これは非常に重要なことだと思います。
私たちも、あえて日本国教育基本法案の中で、第四条の第四項と第五項の中で、学校の評価そして情報公開をしっかりとやっていくんだということを、これは政府案にはちょっとなかった規定でございますけれども、盛り込ませていただいたのは、もう御存じのとおりだと思います。
そこで、まず大臣に、学校評価と情報公開をあわせてしっかりと積極的に進めていくべきと考えておられるのかどうか、その点をお伺いいたしたいと思います。
〔委員長退席、中山(成)委員長代理着席〕
○伊吹国務大臣 この点は、もう先生と私は別に意見が違わないと思います。第三者評価、自己評価、それから同時に教育委員会も、これは序列化をするという意味での評価は必ずしも適当なことじゃないと私は思いますが、ある程度やはり、国民の血税を使って設置をし、教職員を動かしているわけですから、行政の上部機関による評価もまたこれは大切ですね。
今回の改正案の四十二条では、学校による自己評価が義務化されたことは先生もう御承知のとおり。これについて公表をしていくのは、残念ながら現在のところまだ六割ぐらいですよね。何のために自己評価したかわからないですよ、公表しなければ。これを保護者に知らしめるための手順、手続のようなものは四十三条に今回書いておりますので、引き続き、やはり、自己研さんをし、自己評価をし、国民の血税をこういう形で使っているんだ、そしてこれだけの効果を上げているんだということは、単に御父兄、保護者だけではなくて、納税者にも理解してもらうべき事柄だと私は思っております。
○笠委員 今、大臣の答弁の中にも一部あったんですが、この資料の一枚目の一番目のところで明らかなように、これは文科省の方で平成十七年度の間に調査をされたものなんですが、確かに、自己評価の実施率というのは、実施状況というのは九七・九%。とりわけ小中学校は九九・七%行っている。あるいは高等学校も九九%ですから、もうほとんどすべての学校で行われていると言っていいんだと思います。ただ、この公表状況となると、若干上がってきたとはいえ、まだまだ五八・三%、六割を切っているという状況。
公立学校については、まあ私学というのは建学の精神がございますから、公立の学校についてはやはり公表の義務化をしていくくらいのことをしてもいいんじゃないかということを私は考えておるんですが、大臣、この公表について、もう一つ、今後の、どういうふうに具体的にこの公表率を高めていくために取り組んでいかれるのか、その義務化も含めてちょっとお答えをいただければと思います。
○伊吹国務大臣 まず、公表するためには、学校の自己評価が一定のルールに従って同じ基準で評価される必要があると思います。したがって、まず、定着をさせて、そして基準をしっかりと同じ基準にして、だから手続のようなことを今度は四十三条に書いておるわけですから、いずれこのあたりは、当然のこととして、義務化というとちょっと言葉がいかがかと思いますが、全学校がそれを公表されるように持っていきたいと思っております。
○笠委員 今大臣がおっしゃった、どういう一つの中身、手続及び内容にしていくのかということ。一定のルール、基準というのは大事だと思うんですけれども、実は、この自己評価の中身について、一〇〇%近い公立の学校がやっているものの、私が実際に聞いていても、中には、自己評価やれということで、要するに、別に公表しなくていい場合ですよ、公表しなくていいんだったら、実際、先生たちの職員会議でそういうことを議題にしたものをまとめたり、反省会であったり、あるいは内部アンケートみたいなことで評価をしたという、形だけのもので済ませているケースも実際に私も伺っています。恐らく、そういうケースがあると思うんですよ。
逆に、公表しているところは、そんないいかげんなことをしていたら許してもらえませんから、それは保護者だって関係者だって、これは、ちゃんと評価だったら評価を、しっかり自己評価をしなさいと当然指摘をされるわけですよね。だから、努力義務であれ、しっかりと公表というものについて積極的に行っていけるようにしていかないと、一定の自己評価のあり方というものを定めていくということであれば別でございますけれども、例えばそこあたりが、いろいろな学校単位であったり、あるいは教育委員会単位であったりしてもいいと私は思うんです、別に一律、一緒じゃなくて。ただ、そのときに、公表、情報公開はしっかりとしなさいよということをやはり明確にしておくことが大事なのではないかというふうに思っておるんですけれども、いかがでしょうか。
○伊吹国務大臣 評価の基準等は文部科学大臣が定めることになっておりますから、いいかげんな基準にならないように、今の御指摘も受けてきちんと定めたいと思いますし、我々も、それを促していく、自己評価を促し、公開、公表を促していくということは当然いたします。
しかし同時に、学校の設置者であり運営主体である者たちを、地域住民の代表として管理監督をしていただく人を常に監視していただいている地方議会が、学校評価をしないとかあるいは公表しないなどということをおのおのの地域ごとに許さないという自治であっていただきたいと私は思いますね。
○笠委員 公表のあり方とか、あるいは序列をつけるとか、そういうことになれば、そこはまた、序列をつけたりというのは確かに先ほど大臣がおっしゃったように慎重であらなければならないけれども、少なくとも保護者やあるいは地域住民に対して、その町の公立の学校ですから、やはりその学校の情報を提供していくというのは、これはまず当たり前のことだと思います。
そこで、ここの一枚目の資料の三番目、外部評価の実施状況というもの、ちょっときょうはこれも取り上げさせていただいております。
外部評価、これは平成十七年度からで、五一・五。ちょっとわかりにくいんですが、一番下です。これまでは外部アンケートも一緒になっていたので、御存じのとおり、もう八三・七%行っているよと。しかし、外部評価と外部アンケートというのは全くその意味合いが違うんだということで、明確に外部評価というものの基準を、一つの定義を定めて平成十七年からとってみると、五一・五%。つまりは、外部評価をやっているのは今、半数くらいである。
そして、さすがに外部評価を実施している学校の公表率というのは約七〇%で、随分、自己評価に比べればやはり公表している率が高い。当然、外部の評価を受けるということは、学校を開いている。しかも、外部の方に学校をしっかりと見て観察をしてもらって、そして評価をしていただくということだから、当然、その姿勢からも、結果についても公表していくことを前提に考えておられるところが多いんだと私は思っております。
そしてもう一つ、第三者評価という問題があるんですが、第三者評価を実施するとなると、これは恐らく、学校と直接の関係はないけれども、より客観的な専門家による評価ということになると、これはかなり、国もバックアップして大きな制度設計のもとにやらないと実際にはなかなか難しいと思うんですね、一気にやるというのは。
同時に、やはり学校の関係者、保護者、あるいは地域住民、そういった方々ぐらいが、しっかりと自分たちの学校を外部評価として評価をして、授業も見て、あるいは学校の中身も見て、内容も見て、そして評価していくという中で、改善されるべきは改善され、また学校の運営に生かされていくというのが本来のあるべき姿で、いきなり第三者評価の義務づけまでいくということは、ちょっといかがかなと私は思っております。
そういう中で、今、外部評価というものをしっかりと、このことも、あるいは自己評価に切りかえてもいいと思うんですけれども、そういうコミュニティースクールも今推進をされているような状況でございますから、我々のように学校理事会をつくれば、当然、そこできちんと評価をし、あるいは外の方にも入ってきていただいて、しっかりと常にそういうことを行っていくということになるんですけれども、この外部評価の実施率というものを高めていくというようなことについてはどのように今後検討されていくのか、お答えをいただければと思います。
〔中山(成)委員長代理退席、委員長着席〕
○伊吹国務大臣 まず、先生がおっしゃったように、自己評価をきっちりとして、そして、すべて一〇〇%それを公表していく。その場合に、本来役割を果たすべきは、第三者的な行政機関である、我々でいえば教育委員会なんですね。そこがやはりしっかりとそのことを評価し、自己評価を評価して見定めていくということがまず大切だと思います。
外部評価のイメージはいろいろありますが、御党の提案の学校理事会というのは、どういう人たちがどういう基準で選ばれるのか、地域の有力者に対して教員がどういう態度で接していくのかとか、あるいは監査委員会的なものがどういう構成になり、だれが任命をし、知事や自治体の長との関係はどうなるのかとか、いろいろそこは、私は、率直に言うと、それが第三者評価だというのはちょっと怖いなという感じがしております。
これは賛成反対いろいろありますので、いずれ、共産党さんがこの議論を聞いておられれば、当然民主党の提案者に御質問があると私は思いますが、その辺はなかなか、序列化を避けながら評価をしていくということは考えながらやっていきたいと思っております。
○笠委員 大臣、私が言ったのは、第三者評価というのはちょっと外部評価とは違う定義で言っておりますので、第三者評価は本当に、学校関係者じゃなくて、例えば、恐らく都道府県とか市町村とかが主体になって行っていかざるを得ない評価だと思うんですよね。それをもし導入するとしても、そういうのは毎年やるとかよりも、例えば三年とか五年に一回ぐらい、将来的に、私はそういうのが必要なくてもしっかりと学校が運営されていけばいいと思うんですけれども、必要だとしてもそういうイメージなのかなと自分の中では思っております。
それで、きょう、この二番目の資料で、公立学校における自己評価結果公表率と、同じく外部評価実施率というもの、これは全部文科省が調べてあるんですよね。
私の方で、公表率、外部評価の実施率それぞれの、都道府県別の率の高い順の上位ベストテンと低い順のベストテンをそれぞれ抽出して、また政令市についても書いているんですけれども、やはり京都はすごいですよね。両方一〇〇%なんですね。これは、大臣も我が党の北神委員も。私は、コミュニティースクールも今京都が最も学校数が多くて、積極的に取り組んで、まさに地域と家庭とそして学校が一体となって協力して、問題点も含めて共有しながらしっかりとやっていこうという仕組みになっているんだと思うんですよ。これはやはり見習って、全国、こういう形にやっていくべきだと私は思うんです。
余りにも後ろ向きなところと前向きなところが結構あるんですが、これをせっかく調査されているんですけれども、こういう公表率であるとか、あるいは外部評価の実施率が低いところ、これはどういう原因でこういうふうになっているのかという分析をされているのかどうか、その点をお伺いいたしたいと思います。
○銭谷政府参考人 自己評価の公表の状況、あるいは保護者による外部評価の実施の状況について、都道府県間あるいは政令市間で差があるのは先生お話しのとおりでございます。
これは、それぞれの地域のいろいろな事情があるわけでございますけれども、先ほど先生からもお話ございましたが、自己評価につきましては、まだ自己評価の内容が公表できる状況まで整理をされていないとか、あるいは教員間の反省にとどまっておって公表できるまで十分熟していないとか、そういった事情を挙げる県が多いように受けとめております。
それから、保護者の外部評価の実施が進まない理由の一つとしては、これは話がめぐるわけでございますけれども、学校に関する情報が十分に保護者に公表されていないので、逆に保護者による外部評価がなかなか実施できないといったような事情があるというふうに考えられるわけでございます。
自己評価の結果の公表と保護者などの外部評価の実施を進めるというためにも、学校の情報公開、それから学校と保護者の共通理解を進めるということが各地域において大事だと私ども思っておりまして、実は昨年三月に、義務教育諸学校における学校評価のガイドラインという参考資料を私ども策定いたしまして、こういった状況についていろいろと資料を提供して、自己評価の公開あるいは外部評価の実施ということを促しているところでございます。
○笠委員 本当に、逆に言うと、幾つかの学校で、評価は大いに結構なことだという学校も多いんですよ。評価というと、何か人からチェックを受けるような、でも、やはり評価を受けるということは、評価という言葉は褒められるという意味でもあるわけですから、そういったいい例なんかもいろいろと、特に京都や広島では一〇〇%行われているわけですから、恐らく一〇〇%になった経緯はそれぞれ違うとは思うんですけれども、そういったこともあわせて、やはりいろいろなケースをいろいろと知らせてあげるようなこともやっていただければと思います。
それで、ちょっと時間がなくなったんですけれども、本当は、この後、教育免許法の改正案について幾つか質問したかったんですが、一点だけちょっと私お伺いしたいんです。
今度、十年ごとの免許の更新制ということで講習を課すわけですね。もう大臣御存じのように、現在義務づけられている十年者研修、法定研修があるわけですけれども、これについては、ある意味、周期が、全く重なるわけじゃないけれども、同じような時期にやらざるを得なくなってくるので、このことについては、例えば、法定研修の方をなくしていく、そういうお考えがあるのか。あるいは、そこまでいかなくても、やるやらないも含めた判断を任命権者にゆだねてもいいんじゃないかなと私は考えておるんですが、その点をちょっと最後にお伺いいたしたいと思います。
○伊吹国務大臣 これは私は先生と少し違った感じを持っております。
というのは、現行の十年の研修は、どちらかというと、自分が学校現場で教えて、この分野で自分はさらに得意分野をつくって伸ばしていきたいという人たちに行っている研修なんですね。今回お願いしている資質向上というのは、一般的に、すべての人たちを対象として、教員免許を持って現場に立っていただく限りは、必要最低限の、時代の変遷に合った知識があるかどうかということを確認し、さらにそれを向上させていくための制度ですから、もちろん、運用の状況を見ながら、今御提案、御注意があったような、かぶさってくる部分があれば工夫はしたいと思いますが、これは本来は別のものだと私は理解しております。
○笠委員 時間が参りましたので、終わりますけれども、また教員免許については改めて議論させていただきたいと思います。
ありがとうございました。
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