真の郵政民営化
民主党は郵政民営化法案に反対しました。私は郵政民営化は必要だと考えていますが、先の国会で審議された民営化法案には賛成できません。その理由は、「民営化・分社化」と言いながら、郵便、郵貯、簡保などの一体的な経営を行えるようになっているからです。これでは何のための民営化なのかがわかりません。
郵政改革の本丸は郵貯・簡保の350兆円もの「国民の金融資産」をどうするかということです。このお金が公共事業や特殊法人に流れて、ムダ遣いの温床になっています。ここにメスを入れ、もっぱら“官”に使われていた資金を“民”に活用することこそが大事なのです。
今回の民営化法案では、この金融事業について、当面は政府が株を保有したり、株を持ち合うなど、事実上国営の巨大な民間銀行や保険会社が誕生することになります。これでは民間へ資金が流れるのかどうか不透明です。さらには、郵便局のネットワークで金融の貸し出し業務などを始めると、地銀や信金など民業を圧迫する危険性すらあります。
私の考える民営化案は、郵貯については縮小して民営化(預け入れ限度額を縮小し、地域ごとに分割する)。当然ながら財投国債の発行は禁止します。簡保については廃止すべきです。
小泉総理は「民営化に賛成か反対か」と繰り返すばかりで、中身についての説明責任を放棄しています。ただ、お詫びしなければならないのは、民主党も「真の民営化とはこうなんだ」という対案を出せず、自民党内の賛成派、反対派の権力闘争の中で存在感が示せなかったことです。今後は、民主党が改革そのものに反対してるのではないということをしっかりと訴えていきたいと思います。
衆議院解散・総選挙に! 9.11政権交代目指す!
8日の参議院本会議で郵政民営化法案は否決されました。これを受けて、小泉総理は衆議院の解散を決め、総選挙が行われることになりました。
本来ならば、年金や景気など多くの課題が山積する中、約1ヶ月もの政治空白を作ることは許されません。郵政問題だけしか考えていない小泉総理の責任は極めて重いと思います。小泉総理は確かにこれまでの政治が手をつけなかった改革に着手しました。しかし、自民党と妥協を繰り返し、中途半端な結果に終わっています。しがらみだらけの自民党政権では真の改革は実現できません。
だからこそ、今、私ども民主党の責任は極めて重いと考えています。この総選挙で勝利し、政権交代をしなければなりません。何としても単独過半数を獲得し、我々の政策が実現できる政権を作らなければなりません。小泉総理は郵政民営化こそが構造改革と言っています。しかし、決してそうではありません。構造改革とはこの国のかたちを根本から作り変えていくことなのです。このためには、中央集権・官僚支配による縦割りの体制を打ち破り、地域主権によるネットワーク型の国家に変えていかねばなりません。そして、政・官・業の癒着の構造に徹底的にメスを入れ、税金のムダ遣いを廃していかねばなりません。官製談合の廃止、独立行政法人への天下りの禁止、そして、更には各省庁が自由に予算を組んでいる特別会計にもメスを入れる必要があります。こうした構造改革を進めることで780兆円にも上る国の借金を減らしていく財政再建も断行していかねばなりません。サラリーマン増税など国民に負担を求める前にまずはやるべきことがあるはずです。
今回の解散総選挙は“自民党の終わりの始まり”ですが、同時に、私は新しい政治の“始まり”にしていかねばならないと考えています。

今なぜ 「サラリーマン増税」 なのか?
政府税制調査会が突然のようにサラリーマン増税を打ち出した。石会長は記者会見で「増税なくして少子高齢化は乗り切れない。サラリーマンは就業者の8割、4000万人の納税者がいる。頑張ってもらうしかないと発言しました。具体的には給与所得控除の縮小や配偶者控除の廃止、更には団塊の世代の定年退職者が増えることから退職金の課税強化も視野に入れている内容となっています。
私はこの方針に3つの点で疑問があります。
まず第一に、なぜ今このタイミングでこうした方針を打ち出したのかということです。景気はまだまだ踊り場なのです。先日発表された厚労省の国民生活基礎調査でも、「生活が苦しい」という世帯は約56%で過去最高となっています。こうした時に増税路線を打ち出せば、当然ながら将来不安が増し、ますます消費は冷え込んでいくことになります。
第二に、まずは増税よりも先にやることがあるはずです。確かに国の借金は780兆円、地方も合わせると1000兆円を超えています。財政再建は急務です。しかし、この膨大な借金、そもそも誰がつくったのでしょうか。国民ではなく間違いなくこれまでの政治家なのです。そのツケを一方的に国民だけに回すのではなく、まずは徹底的に無駄遣いをやめなければなりません。税金の無駄遣いは年間20兆円との試算もあります。公共事業の削減、天下りの禁止など特殊法人・独立行政法人の抜本改革、公務員改革、特別会計の見直しなどを行い、徹底的に支出を削減しなければなりません。残念ながら小泉政権はこうした問題についても形だけの中途半端な改革に終始しています。私は党の特殊法人等改革本部・副本部長として、これらの問題を徹底追及していきます。
第三の問題は、無駄遣いをやめ、歳出削減に取り組んだ上で国民の皆さんに負担をお願いするにしても、なぜサラリーマンだけを狙い撃ちするのかという疑問です。そこには取りやすいところから取ればいいという安易な姿勢が感じられます。家族や勤労の形態が多様化する中、複雑な現行の控除を見直すことは必要かもしれませんが、単にその場しのぎのための見直しは許されません。今後の税制のあり方について抜本的な改革を行う中で議論すべきです。

郵政民営化問題について
通常国会も終盤戦に入り、郵政民営化問題が最大の焦点となっています。私ども民主党は、あらゆる手段を使って政府の民営化案を廃案にすべく取り組んでいます。
私は郵政の民営化は必要だと思います。しかし、政府案には明確に反対です。
「そもそも郵政民営化がどうして必要なのか?」ー国民の皆さんのお金である、郵貯や簡保の350兆円が、財政投融資などの仕組みを通じてムダな公共事業や特殊法人に流れています。ここにメスを入れて、官のムダ遣いをやめさせ、民間にお金が流れるようにすることが大事だからです。
残念ながら小泉総理の民営化では、事実上、国が支配する巨大な金融機関が誕生する危険性が高いのです。世界一巨大な銀行や保険会社が誕生したらどうなるでしょう。
中小企業や商店を支え、地域に根ざした中小の金融機関は大変です。さらには、住宅や物品販売などにも参入しますから、その他の企業にも影響が出てきます。民業を圧迫するだけで、国民にとってのメリットはなく、ムダ遣いもなくなりません。
こうした問題について、小泉総理は‘民間にできることは民間に’の掛け声だけで、全く答えていません。道路公団民営化に続いて、またしても中身は骨抜きの民営化が行われようとしています。何としても廃案にしなければなりません。
民主党の審議拒否については、私自身多くの皆さんからご批判を頂きました。
もちろん審議拒否を安易に行うことは許されません。やるのであれば、中途半端な気持ちではなく、解散総選挙に追い込む覚悟で臨まなければならないと思います。
残念ながら、景気や年金、外交などに比べて、郵政民営化についての国民の関心は低いような気がします。小泉総理と自民党抵抗勢力の戦いだけが殊更に強調される中、法案の中身についての議論は今ひとつ高まっていません。今後の国会や街頭などでの活動を通じて、政府案がいかにいい加減な民営化であるのかを訴えながら、廃案を目指してまいります。
ネット社会の落とし穴
最近信じられないような事件が続発し、社会不安が増大しています。残虐な少女監禁事件や小学生による殺傷事件、児童虐待の数々、性犯罪の増大と低年齢化など。一体いつからこんな国になってしまったのでしょうか。
様々な原因があると思いますが、私は、インターネットや携帯電話の急速な普及と無関係ではないのではないかと感じています。
ある調査によると小学生の2割近くが携帯電話を持っています。中学生では5割近く。高校生になると9割以上です。パソコンは8割以上の家庭に普及し、小学生の6割、中・高校生の9割が利用しています。
確かにインターネットの普及で、世界中の情報が誰でも簡単に瞬時に得ることが出来るようになりました。便利な世の中になりました。しかし、情報の中には正しいものもあれば、間違ったものもあります。良い情報もあればそうでないものもあるのです。
大切なことは、こうした情報とどう向き合っていくかです。情報を見極める力が必要です。果たしてすべての子供たちがそれだけの能力を身につけているのでしょうか。情報に対して、あまりにも無防備な環境にさらされ過ぎているのではないでしょうか。
さらに、パソコンや携帯電話の普及で、家族での会話や友達と遊ぶ時間が減っています。誰かと向かい合って話をする機会が少なくなっています。こうしたことが、現実社会とバーチャルな世界を区別できずに、簡単に人を殺傷するといった犯罪の一因になっていると思います。
先般、中国で起きた若者を中心とした反日デモでも、インターネットが利用されました。誰がどういう狙いで動いたのかは明らかになっていませんが、意図的にデモを煽動した人物なり勢力がいることは間違いないでしょう。
このようにネット社会は新たな課題を私たちに突きつけています。今こそ、子供たちに人と人が会って対話をすることの大切さや情報とどう向き合っていくのかを、家庭や学校でしっかりと教えていく必要があります。
同時に、私たち政治家も、ネット社会の落とし穴にはまらないよう、特に他国の政治家との対話や信頼関係の重要性を改めて認識し、行動することが求められています。 |